生活保護制度~第四回講義

20 5 月, 2009 (08:24) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療), 推薦図書

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本日5時起床. 早いもので,一週間も折り返し.やることはたくさんあります.昨日は,一日病院勤務でした.

さて,本日は,生活保護制度講義の続きをやりたいと思います.今回は,第四回講義です.前回は,生活保護法に規定される4つの原則について整理しました.今回は,生活保護の種類と内容について解説したいと思います.

生活保護制度第一回講義:http://tsuyukis-support.sakura.ne.jp/?p=486

生活保護制度第二回講義:http://tsuyukis-support.sakura.ne.jp/?p=488

生活保護制度第三回講義:http://tsuyukis-support.sakura.ne.jp/?p=489

今回は,生活保護(扶助)の種類と方法について整理をしたいと思います.扶助とは,辞書的には,「(経済的に)助けること」となっています.現代的な福祉観でいえば,サービス・サポートと訳すことができるのではないでしょうか.生活保護は,要保護者の状況に応じて,ひとつもしくは複数の扶助(サービス)の組み合わせによって支給されます.

まず,その扶助(サービス)の種類を列挙してみたいと思います.生活保護法では生活費の性質によって,保護の種類を①生活扶助,②教育扶助,③住宅扶助,④医療扶助,⑤介護扶助,⑥出産扶助,⑦生業扶助,⑧葬祭扶助の8つに分けています.私が,大学で福祉教育を受けたときは,まだ介護保険が始まる前だったので,⑤の介護扶助を除く,7つの扶助として覚えました.が,現在は,8つの扶助です.これらの扶助(サービス)は,それぞれに年齢や世帯構成,所在地域などによって基準学が定められ,要保護者の状況に応じて支給されます.つまり,この8つの扶助(サービス)メニューから,要保護者に応じた扶助(サービス)の組み合わせによって支給されます.

8つの扶助(サービス)メニューから,一つだけの扶助(サービス)を利用することを「単給」といいます.複数の扶助(サービス)を合わせて給付する場合を「併給」といいます.

また,給付の際,現金(金銭)を給付することを「金銭給付」といい,金銭ではなく,医療や介護のように実際のサービス又は,物品などを直接給付することを「現物給付」といいます.これらの用語は,生活保護制度独特の用語なので,覚えておくよいでしょう.

実施状況を少しお話しますと,生活保護世帯を見てみると,2005年度は104万世帯に達し,2006年度は107万世帯,2007年度は110万世帯を上回っています.次に,扶助率を見てみると,高い順に,生活扶助,医療扶助,住宅扶助の順になっていますが,生活扶助の扶助率がほぼ横ばいであるのに対し,医療扶助と住宅扶助の扶助率は上昇傾向にあります.

以上,本日は,生活保護の種類と内容についてお話いたしました.実態状況については,資料などを利用して確認して置いてください.次回講義は,8つの扶助(サービス)の内容の説明です.

 『厚生労働白書(平成20年度版)』 「今」の福祉の問題や取り組み課題,国の基本姿勢,最新の統計等が盛り込まれています.社会福祉士受験生は,必読書です.近年,厚生労働白書の発刊が遅くなっていますので,受験生は,平成20年度版でも一度必ず目を通しておくこと!試験に出ますよ.

本日は,一日病院勤務.夜,専門学校の講義です.

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