かたちあるものは・・ いつか・・

20 6 月, 2010 (08:15) | コラム(介護・福祉・医療), 推薦図書

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東京.今日一日天気が持ちそうです.有効に過ごしたいですね.

先週このブログでお話しした,

死を考えることは,生きることを考えること(6/12):http://tsuyukis-support.sakura.ne.jp/?p=896

死を考えることは,生きることを考えること part 2 (6/14):http://tsuyukis-support.sakura.ne.jp/?p=898

このケースに動きがありました.

40歳代女性(末期がん)のケースです.

簡単に経過をお話しすると,

今年4月末.疲れが自覚症状でした.ゴールデンウィークに嘔吐などがあり,本人自身異変に気がつきます.ゴールデンウィーク直後の5月半ば今入院している大学病院に検査目的で入院となりました.

そして,6月(今月)始め,兄と本人で病状説明を受けます.病名は癌.状況は末期で,放射線も外科的治療も出来ない状態でした.

その時,本人は,医師に自分の予後(余命)を聞きます.

医師が下した結論は・・・・・

「余命1ヵ月」

先週金曜日,当院へ転院するための医師・ソーシャルワーカー(私)との入院相談がありました.

その際,もし今まだ体が動くのであれば,自宅でもいい,好きだった場所でもいい,連れてあげてはどうか.そのためのお手伝いは,我々でサポートすと伝え,翌週,つまり今週の月曜日(6/14)に当院へ入院となりました.

しかし,来てみると,見ていた紹介状・診療情報提供書(医師から医師への申し送りの手紙のようなもの)の状態よりももっともっと深刻な状態でした.ご家族が認識している状況よりも,やはり,もっともっと深刻でした.

入院当日から呼吸苦もありました.酸素投与が始まります.

お腹はパンパンに膨れており,これはお腹の中に水(腹水)が溜まっている状態で,この水は癌細胞からドンドン出ている状態です.これを止めることはできませんので,ただただ貯留する水を抜くしかありません.

一回でリットル単位の水が引けるのです.癌性でない腹水の場合は,一度水を抜いてあげると,それで終わりなのですが,癌性の場合は先ほどお話ししたように,ジャブジャブと水が溜まっていくので,また抜く必要があります.

先週までなかった痛みも入院から数日後に出現し,ついにモルヒネの投与が始まり,疼痛コントロールが始まります.麻薬を投与しても,投与しても,本人の顔は痛みで歪んでいます.

しかし,楽にするために麻薬を多く投与していけば,意識自体が落ちてしまうので,会話などができなくなってしまいます.家族との最後の時間を過ごすための意識を保つことと,本人を楽にな状態にしてあげることのちょうど間を測りながら麻薬の投与が続きます.

一昨日夕方より,容体は悪化.家族全員が呼ばれました.その後,母親は付き添いたいと申し出ます.

が,母親は何をしてあげたらいいのか,痛みで歪む顔を見て・・ただただ動揺し,たじろぐばかり・・・

で,昨日朝,このブログでも,このケースにあまり時間がないことを一言添えようかと思ったのですが,最後の頑張りを静かに見守りたいと思い,昨日はコメントをしませんでした.

が,ブログ更新約30分後の8時30分 亡くなりました.

朝一番からショックな出来事でした.

でも,立ち止まっているわけにはいきません.

実は,明日朝9時30分からまたターミナルの入院相談があるんです.

担当するのは,先日も登場した医師と私です.今度の方も,40歳代の女性です.末期がんで予後3か月程度の方です.

どうにか,気持ちを切り替えて,新たな相談を始めなければなりません.

今後ともよろしくお願いいたします.虹(レインボー)をワンクリック.情熱ブログの順位が分かります ⇒ 人気ブログランキングへ

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