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9 7 月, 2008 (22:17) | 後継者育成事業

昨日は,病院の仕事の後,上智専での講義でした.


内容としては,『価値』についてです.価値については,二つの視点で整理しました.まず,ひとつ目は,自分自身の価値・価値観.そして,ふたつ目は,介護・福祉専門職としての価値です.


前者に関しては,『10人の候補者から,この世が滅びるため,6名をロケットに乗っけて,地球同様の惑星に飛ばすという例』をもとに,6名を選考してもらいました.1位から6位まで,そしてその選考理由についても検討してもらいました.それぞれのグループで,基準をもうけ話し合ってもらったのですが,価値観がほぼ同様な人が集まったグループでは,順位と選考理由がまとまりやすかったようですが,価値観がバラバラは人の集まったグループでは,難航していました.ここでの選考基準が,自分自身の価値・価値観といえます.


年齢や性別なのか,役割なのか…などなど,何を基準に選考したかが重要で,その選考基準には,自分の価値が反映されているということを理解する,グループ討議を行いました.


その後,介護・福祉専門職としての価値とは,「人の尊厳・尊重」「自己実現」「アドボカシー(権利擁護)」「自立支援」などであることを整理しました.


私は,常に,臨床をしているときもこの「自己の価値」と,「介護・福祉専門職」のバランスが重要だと考えています.しかし,特に新人の援助者は,この二つの価値が混同してしまい混乱してしまったり,私は援助者に向いてないとかんがてしまったり,苦しんだりするかもしれませんが,まずは,自己覚知・自己理解を通して,自分の価値や価値観に気がついておくことが必要です.その上で,その価値や価値観を常に意識して支援していくことが重要です.そして,ケースで自己がまだ解決できていない過去などの問題で,苦しいようであれば,先輩の援助者に相談するなり,担当を変更してもらうなりする必要があります.