適切な情報提供とは
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情報提供の量についてお話したいと思います.
これは,昨日,後輩ワーカーに指導した内容なのですが・・・ 細かいことは割愛しますが,ソーシャルワーカーの情報提供は,必要な時に,必要な量の情報提供をすることが重要です.
つまり,持っている情報をすべて伝えてしまったり,適切な時期や場面ではない時に情報提供をしていしまったりしないということです.
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情報提供できるということは,それだけ知識があり,日頃から提供できる情報を把握していることなので,とても重要なことなのですが,もう一歩進んで,その持っている情報を人(クライエント)や場面などを考慮して,必要な情報を提供することが重要です.
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では,必要な時に,必要な量の情報を提供するためにはどうしたらいいのかというと… やはりアセスメントが重要になってきます.アセスメントで,問題の理解やクライエントの理解をすることによって,適切な情報提供を行うことができます.また,クライエントの状態の理解も必要になります.
私のある論文で,「急性期脳卒中患者へのソーシャルワークにおいて,患者や家族の悲嘆や喪失の変化をただ黙って共有する場所と時間の確保の重要性を述べている.また,過度なサービスやサポート提供は患者の拒否を招く場合があり,その後に起こる状態変化を予見したうえでのサービス提供計画の重要性を指摘している.さらに,医療者が十分な説明を行わずに急性期段階でリーフレットなどの紙面情報を提供することは,混乱期にある患者と家族に不安感を与えるだけの可能性もあるため,急性期病院ではこのような情報提供のあり方には慎重さが優先される状況にある」と述べています【露木信介(2007)『急性期におけるソーシャルワーク』医療と福祉No.80,pp.55-60】.
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どんなにクライエントが興味を持ち,身を乗り出したとしても,その時に適切でないと判断した場合は,あえて情報提供を止めます.これは,意地悪ではなくて,とても重要なことです.
「よかれ」と思って情報提供したことで,逆にクライエントが混乱したり,不安になってしまったりすることもあります.それは何故かというと,その情報を受け止める準備ができていなかったり,時期が早すぎたりするからです.
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援助者の皆さんも,自分が,リーフレットやパンフレットを広げて,同じ内容の説明をすべての方におこなっていませんか? 重要なことは,クライエントや利用者さんの能力を査定し,必要最小限の情報提供を行うことです.その人(クライエント・利用者さん)に合った方法や,量の情報提供が重要になります.
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