セカンドオピニオン~一貫した支援と支援計画
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よく,セカンドオピニオンとして,相談を受けることがあります.昨日もそういった電話相談がありました.
担当しているソーシャルワーカーや,関わりを持っているソーシャルワーカーやケアマネジャーが決して問題なのではありません.勿論,知識や技術が明らかに不足している場合はありますが,それなりに使命感を持ってケースを担当しているのだと思います.つまり,クライエントや利用者さん,患者さんの利益や福利(福祉)のために一生懸命なのです.
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しかし,時に,セカンドオピニオンは必要だと思います.というのも,シガラミがない人が,事象や現在問題になっていることを冷静に判断することも重要だと思います.時に交通整理をしたり… 利用者さんやクライエントの頑張りを労ったり,時に間違った病院批判や援助者批判がある場合は…「そうですよね.酷い病院ですよね」とか,「酷い援助者ですよね」なんていうことは言いません.
例えば,「○○さん.とても嫌な思いしましたね.その時に,そんなことを突然言われたらびっくりしちゃいますよね.でも,今だったら言っていることが何となく分かる気がしませんか?」とか,「こういう繊細はことは,もっと丁寧にお話しする必要があったかも知れませんし,少し厳しい言い方だったかもしれませんが,でも,そんな風にはっきり言ってくれる人は真剣に相談にのろうと思っている人じゃないといえませんよ.事実,この言葉から動き始めて,こうやって今日私とお話しているんですから」・・・等の声かけをします.
何故なら,今後も良好な関係で相談をしていた方が絶対にいいからです.勿論,相談を進めていくためのコツや注意点などは伝授していきます.
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昨日の相談は,一人ひとりの援助者は,その時の対応として適切な対応をとっています.が,それが分断されていて,それぞれの援助者がバラバラに動いていることが分かります.つまり,一貫して計画が遂行されていなかったり,それぞれがバラバラに動いたりしてしまっていて,交通整理をする役割がいなくなっていました.本来は,入院している病院のソーシャルワーカーがそれをやるべきですが,そのワーカーの力量というより,利用者さん(クライエント)との信頼関係の問題のようです(小さな誤解なんですが).
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しかし,このような現象は,当院でも起こります.病院に所属するソーシャルワーカーや,区役所の窓口やケアマネジャーに相談する人もたくさんいます.状況が理解できる区役所の担当者やケアマネジャーは,「病気のこともあるし,転院や施設入居の相談は,MSWさんが専門だから相談してみてください」とか,「連絡入れておくので相談してください」と言ってくれます.
が,時々,散々相談をした挙句,どうしようもなくなってから戻されることもあります.例えば,施設への入居相談を紹介し,進めていった挙句,家族が病院から診断書を出したら進行性の癌であったとか… NGの話を施設からソーシャルワーカーが事後報告で聞くということもあります.
ま.ケースバイケースなので,一概に言えませんが,出来る限り情報を共有しながら,相談を進めていけたらと思います.ご家族が認識する患者本人と,我々医療従事者が見立てている状況とがまったく違う場合もあります.これは,患者様ご家族がいけないのではなく,「わからない」のは当たり前だと思います(専門的だったり,初めての経験だったり,時間的に焦っていたり…などの理由がありますし).
だからこそ,一旦MSWに戻してもらうか,患者様ご家族=ケアマネジャーが信頼関係がある場合は,そちらが主導でもいいので,情報の共有だけはしておきたいと思うんですよね.
ケアマネジャーさんからすると,病院やMSWは「敷居が高い」かもしれませんが,もうそんな病院やワーカーは,一昔も,二昔も前の病院・ワーカー像です.もし,そんな病院やワーカーがあったら,いたら,笑ってやってくださいね.
私は,もっともっと,クライエントや患者様・ご家族と関わっているすべての援助者が情報を共有し,一貫した支援を行っていくことが重要だと思っています.
『ソーシャルワークのスーパービジョン~人の理解の研究』
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