論文が発表されます~回復期リハビリテーションにおけるソーシャルワーク

7 8 月, 2009 (07:55) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療), 推薦図書, 東京保育専門学校, 東京学芸大学, 調査・研究

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本日,5時起床.天気のいい朝です.朝,空を見上げて,とても清々しい気持ちになりました.

さて,本日は,私の書いた論文の紹介です.論文自体は本年の3月くらいには,すべての作業が終えていたのですが,他の著者などの関係上,出版が今になったようです.論文は,新鮮さが命なのですが・・ なかなかうまくいかないのもです.この件については,色々納得いってない点も多々あります.製本された論文自体まだ私の手元に届いていないんです.大変失礼なことだと思います.編集や出版担当のご苦労も察しますが,「それなり」の対応が欲しかったです.

が,しかし,今回の論文とてもいいものが出来たんです.回復期のソーシャルワーク支援をおこなっていく上でとても重要なことを示唆しました.論文タイトルは,『回復期リハビリテーションにおける患者家族のニーズ精査とアセスメントの考察–大腿骨頸部骨折患者及び家族を中心に–』です.今まで,脳卒中患者・家族を中心に論文を書いてきたのですが,当院の臨床では,整形疾患の症例も多く,またソーシャルワーク分野で整形疾患に着目して研究している論文が少ないため,今回は大腿骨頸部骨折患者を中心に,患者・家族ニーズの精査とアセスメントについて考察してみました.

詳細については,是非論文を読んで欲しいのですが,入院期間90日間を,「第1期:~30日」,「第2期:31日~60日」,「第3期:61日~90日」と三期間に分別して考察した場合の各期のニーズ分析しました.それにより以下のようなことが考察されました.要望されるニーズの数(量)のみに着目すると,入院直後の「第1期」が最も多く,「第2期」,「第3期」と減少していきます.そのため,「第1期」に集中的に介入することが重要かのように思われますが,「第2期」は,「第1期」に比べ,ニーズ数は減少するものの,身体的側面のニーズの激減と心理的・社会的側面のニーズの激増という最も激しい変化・変動が起こる時期で,この変化を予測したアセスメントと対処方法の吟味が重要になってくることを示唆しました.

また,本研究を通して,4つのアセスメント視点の重要性についても示唆しました.それは,①情報処理能力と的確なニーズアセスメントの重要性,②各側面(多面的な人間理解)の質に関する詳細の検討・吟味といった視点でのアセスメントの重要性,③各側面間の関係性や相互作用性に着目したアセスメントの重要性,④状況の変化に応じたアセスメントの重要性,です.

ここでは,これ位しか説明出来ませんが,是非,論文を読んでみてください.とても有用な調査・研究結果が出ています. 

論文が納められた雑誌の購入>>>>>>
回復期リハビリテーションにおける患者家族のニーズ精査とアセスメントの考察
–大腿骨頸部骨折患者及び家族を中心に– 『医療ソーシャルワーク 57号』

本日は,一日病院勤務です.この頃,業務量が相談室のキャパシティーを越えてしまっています.お昼返上!で働いています.この前も,ブログに書きましたが,休んでも,仕事が溜まるばかりで,カラダが休まっているのか不明です.

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