勉強会の報告~勉強っていいもんだ

20 6 月, 2009 (08:36) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療), 人材交流, 後継者育成事業, 推薦図書, 講義・公演・講習

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本日5時起床. 昨日は,一日病院勤務のあと,知的障害者作業所の職員の方々との勉強会でした.7時過ぎからはじめた事例検討ですが,終わったのは9時半過ぎ.びっちり2時間以上勉強しました.その後,恒例の飲み会へ.結局,0時半頃まで飲みました.帰宅は,1時.その後,メイルチェックやチェックしておきたい資料を整理したり・・・,あっという間に時間が過ぎていきました.

本日は,昨日行いました勉強会についてお話したいと思います.事例は,昨年10月に行った第三回勉強会の方と同一人物でした.ただし,作業所の立場から出なく,ガイドヘルパー(以下,ガイヘルと略す)のステーション側からの事例でした.

第三回勉強会:http://tsuyukis-support.sakura.ne.jp/?p=236

Aさんは,作業所職員の手助けもあり,ガイヘルを利用するために,ステーションと契約をしました.目的ととしては,①休みの日に外出をしてみてはどうだろうか,②母親がついて歩くのは,年齢的にも困難である,といった理由からガイヘルが導入されました.

ガイヘル利用を手助けた作業所職員が最初2回のガイヘルを担当します.しかし,ステーションの方針としては,①同性介助を基本とすること,②利用者が日頃利用している作業所の職員以外が担当することを基本としたいことから,ガイヘル利用を促してくれた,Aさんとある程度関係性が構築された職員以外のガイヘルを検討しました.

結果,男性のガイヘルで,話を聴いてくれそうで(本人は,話がとても大好き),精神障害者の作業所でボランティアをしていた方に担当してもらうことになりました.初回は,ガイヘル利用を手助けた作業所職員が,仲介する形で,顔合わせをしました.勿論,ガイヘル利用を手助けた作業所職員のサポートや促しはあったものの,生い立ちことや,就労のこと,車が好きだという趣味の話,外国の話など,たくさんの話をしました.

と,ここまでの事例です.

事例の検討課題については,事例提供者の方から事前に幾つかの課題が例示されていたので,それを中心に検討しました.大きくは,①サービスの方法に関する課題,②連携に関する課題でした.

①については,(1)今後のサービスのあり方や,(2)本人の外出に対する気持ちや思い,ニーズの把握などでした.(1)については,フロアーからは,ゆっくり時間をかけてやっていけばいいのではないか.年単位で考えて行けばいいという,意見が多かったです.また,(2)については,本人自身は,言葉があり,話が好きであることから,まずは,少し語らしてみてはどうだろうか.その中で,少しずつ選択が出来るように,活動や参加の場が拡大するようにしてはどうだろうか,などが挙げられました.

次に,②の連携に関する課題では,作業所とステーションの情報の共有化や報告のあり方などでした.個人情報なので,やたらむやみに,情報を共有することはよくないが,本人にとって利益がある場合は,今後積極的に情報の共有化をしていってもいいのではないか.作業所が休みの日のプライベートの時間を知る必要があるのか.ステーションとしては,圧倒的に不足する情報や,変化する利用者の状況(平日のある出来事で,まったく違った様子の利用者も多い)をいかに把握していくか.ガイヘルに漏らす作業所への愚痴にどこまで付き合うか(話を聴くか).また付き合わないか(話を聴かないか).など,たくさんたくさん議論されました.

こられらを踏まえ,本人の多面的理解と,作業所・本人・家族それぞれの「思い」やニーズといった「アセスメント」の講義と,ケースカンファレンスや情報の共有化,協働や連携の前提となる他職種・他機関の役割や機能の理解などの「連携」に関する解説をしました.

結論としては,このように,ガイヘルと契約をして,徐々にではあるが外出し,様々な支援者や人々と接することが重要で,親のみの価値観で,本人の生活や言動を規定していくのではなく,様々な人々とのかかわりによって,他の様々な価値観と触れあうこともとても重要です.そして,ガイヘルなどを通して,様々な人々が関ることで,本人の元々持っている能力を引き出すことも可能となるのではないでしょうか.

雑駁ですが,勉強会(事例検討会)の報告でした.

 『事例で学ぶ知的障害者ガイドヘルパー入門』 今後,ガイヘルの役割は重要となります.

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