共感的理解~スーパービジョン
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本日5時起床. 東京は,昨晩も,豪雨&雷でした.昨日のこの豪雨には,見事遭遇してしまいました.最寄り駅から自宅までの3分程度ですが,もうビショビショ.おまけに,雷ピカピカ.雷ゴロゴロ.
昨日は,一日病院勤務でした.その後,新宿で一つ用事を済ませて,帰宅が21時過ぎ.丁度,豪雨との遭遇となりました.
本日は,一日病院勤務のあと,夜間の講義です.今日も一日,なんとなくバタバタとします.
今日は,後輩ワーカーへのスーパービジョンをお話したいと思います.
40歳代の男性 脳卒中により片麻痺.現在車いす生活.認知症や高次脳機能障害などはありません.今後の社会復帰などに関する相談面接を行いました.事例は,面接終了後の場面です.
面接終了後,本人が机と壁との間に車椅子が挟まり,ガタガタと動きにくそうにしていたので,同席していた後輩ワーカーは,手を貸そうとしていました(車椅子に手は触れていました).同時に,後輩ワーカーは,「出るところまでお手伝いしますか?」と,問いかけました.が,直後,私が,後輩ワーカーに,「ドアを開けて」と指示し,私は,大きく机をずらし,本人に車椅子を操作してもらい退室してもらいました.
この場面で,ピーンと感じた方,いらっしゃいますよね.
では,ここで私が指摘したかったことは何でしょうか?
①本人の能力を最大限に引き出す支援ができていなかったこと.
②声かけなどの面接技術が不足していること
③共感的理解の不足していること
答えは,③です.ここで重要なことは,①の本人の持っている身体機能を生かしてもらうこと,それを支援することもとても大切です.また,②の「出るところまでお手伝いしますか?」も,もっと適切な声かけやタイミングなど配慮する点があったのではないか? ということも大切です.
しかし,この場面重要なことは,40歳代の男性であることや,発症からまだ間もないこと.現役で仕事をしていたこと等などをアセスメント(分析・評価)したとき,どうでしょうか? 20代の女性に車椅子を引いてもらい面接室から出ることを想像してみてください.
私が,この場面で,後輩ワーカーに伝えたかったことは,共感の重要性です.相手がどんな気持ちでいるのか? 車椅子に座り面接を受けたときの気分はどうか? どんな音が聞こえ,どんなものの見え方がするのか? 20歳も離れた異性から車椅子を押してもらうことはどんな意味があるのか? そして,どんな気分なのか?など 相手の気持ちを多面的に感じ,理解することの重要性を伝えました.同時に,そのときの相手の気持ちが,以前自分自身に同様な感情場面があったか? またあったときどのような気持ちだったか,などを感じてもらいました.
ちょっとしたことですが,このようなかかわりの積み重ねが,信頼関係に構築に繋がっていきます.一つひとつの言動に責任と緊張感をもって行っていく必要があります.ソーシャルワーカーの一つひとつの言動には,全て意図や意味があります.勿論それを意識化して行っています.これも,トレーニングを重ねることで修得していくものですが,常に意識化しておくことが重要です.
『「ゆらぐ」ことのできる力』 尾崎新著 お薦めの本です.是非,一読しておいてください.
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