苦しみ以上の感動~ナラティブ・アプローチ
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本日6時起床. 午前専門学校の講義.午後から病院での勤務となります.木曜日.週の後半戦が始まりました.
今日は,病院で,担当している二人の患者様の入院と,一人の患者様の退院があります.
少しお話しすると,入院してくる二人の患者様は,1ケースは,40歳以下の脳卒中後の方です.キーパーソンは,ご両親です.とても若い脳卒中のケースです.もうひとつのケースは,脳卒中後の男性で,現役中のだったため,労災が適応されているケースです.この労災認定に関しては,妻が一生懸命働きかけて,認定されました.が,その奥様自身が,癌で亡くなってしまい,患者様自身はお一人になってしまいました.現在のキーパーソンは後見人になっています.
退院のケースに関しては,複数の医療的処置を必要とする方の退院です.退院前調整として,地域の訪問看護ステーションや,ケアマネジャーと書類や電話での連絡を密にして,本人やご家族の不安を一つひとつ解消していったケースです.本人とは,昨日,エンディングの面接を行いました.数十分の面接ですが,不安に関する聞き取りと,その不安の要素については,具体的に解消していることを確認しました.あと,もし何かあれば,いつでも連絡が取れる体制があることを確認しました.
このように,一つひとつのケースに,それぞれのドラマがあります.詳細を書くことはできませんが,上述してこと以外にも,もっとストーリ(物語)やドラマがあります.
我々ソーシャルワーカーは,とても大変な仕事ですが,このように患者様やご家族と,人間的なかかわりを持ち,その人々の「生活」といった視点に立ち支援を行っていく仕事です.とても,中身の濃い仕事だと思います.苦しみもありますが,それ以上に感動も大きな仕事です.
『物語としてのケア~ナラティブ・アプローチの世界へ』 野口裕二著 お薦めします.現代のソーシャルワーカーにとって,必要なアプローチのひとつに「ナラティブ・アプローチ」があります.この本は,その基礎的な概念や考え方を伝えるものです.具体的な面接技法などは書かれていますが,ナラティブの考え方を整理するためにはとてもわかりやすい本です.ソーシャルワーカーには必読の本です.
*尚,上述のケースは,問題の本質を変えない範囲で修正・加工されています.
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