学芸大講義~復習
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本日,5時起床.日に日に寒くなってきましたね.昨日は学芸大学での講義でした.学生さんの中にも体調を崩されている方,咳が数週止まらない方など・・体調悪い方もいらっしゃいました.皆様もカラダ大切にしてください.
さて今日は,昨日の講義のフィードバックをしたいと思います.まず,3年生を対象とした援助技術演習ですが,物事や事象の観察視点,問題や人の捉え方について講義+演習を行いました.物事や事象をどの様に見るか(視点),どの様に理解し,解釈するかによって,その後の計画や介入方法・活動が変わってくることを一枚の写真を通して,学びました.ここ数回の授業で,私が言っていた観察の重要性.そして,それをどの様に分析するか・・その分析をする際に「尺度」が必要になってくること,その尺度が理論やアプローチであることを整理しました.
今回示した視点は,わかりやすい四つの視点でした.①常識・道徳的な視点,②医学・身体的な視点,③心理・精神的な視点,④環境(社会環境)・状況に関する視点です.一枚の写真を通して,どのような視点でその状況や問題の背景を読み取ったか.そして,以上の視点によって,次に行われる計画や介入方法が必然的に決まってくることを説明しました.多くの学生さんが,観察視点の重要さを理解したようです.また,問題の所在についても,若干触れました.問題やその原因を個人の内部に存在する内因とするのか,問題やその原因が,個人の外部にぞんざいする外因にするのかによって,その後の支援方法も変わってくることを説明しました.この点については,また改めて時間を使って説明していきたいと思っています.
*あと,授業終わりに,パワーが落ちてるとお話ししましたが,皆さんは,元々「パワー」を持っているのです.つまりこれをストレングスといいます.その人の独自性であり,個性です.何らかの環境因によって,今そのパワーが押さえつけられています.私は,その押さえつけられている状態から皆さんと解き放す役割があります.この技法を,エンパワメントアプローチといいます.だから,ムリにパワーを回復しようと思わなくていいですよ.ゆっくり,今はその自分のペースに寄り添ってあげてください.
使用したテキスト(p74-81) このテキストは,とてもよくまとめられています.
次に,2年を対象とした援助技術論ですが,直接援助技術の中の「個別援助技術」に焦点をあってて,その特徴について整理しました.本人(個人)や家族を対象とする個別援助技術ですが,その援助過程(プロセス)について,解説しました.つまり,インテーク(Intake)→アセスメント(Assessment)→プランニング(Planning)→インターベンション(Intervention)→エバリュエーション(Evaluation)→ターミネーション(Termination)です.
その中でも,『ソーシャルワークが科学だ』といわれる所以である,アセスメントを中心に整理しまいた.アセスメントとは,「収集した情報を整理・分析・評価すること」と説明しました.そしてまた,アセスメントがなぜ重要かというと,現在の支援方法が多職種が連携し,協働して問題解決を行っているため,各職種の「見立て」つまり,アセスメントが重要になのだと加えました.
更に,アセスメントは,医師の「診断」とほぼ同様なのだと(方法・視点等は違うが),解説しました.例えば,「肺炎」と診断するためには,その根拠を示す必要がありますが,それはレントゲンの画像であり,血液のCRPの上昇(炎症反応)です.つまり,ソーシャルワーカーのアセスメントも「勘」や「経験」ではなく,事実と根拠が重要になってきます.その方法としては,理論やアプローチなどの「枠組み(尺度)」を利用して,測定していくことになります.二年生は,これからだんだん難しくなっていきますが,夏休みのレポートが担保になってますね.頑張った分,皆さんの理解度はとてもよいです.そういえば,4年生の先輩とお話していたら,「読みたい本がたくさんありすぎて,時間がない」といってましたよ.時間があるうちに図書館慣れして,たくさん本を読んでおくといいと思います.
授業内で紹介した書籍 第10章,第8章よくまとまっています.入門書として最適です.
本日は,一日病院勤務です.久しぶりに講義がありません.
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