私が病院を辞めたわけ その1 ~突然の退職!?

30 9 月, 2011 (07:19) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療)

今日は9月最後の日.そして,私は,フリーランスのソーシャルワーカー最後の日です.明日から新しい職場に着任で,3日から新しい職場での仕事が始まります.


ということで,今日,明日,明後日の三日間,私が病院を辞めたわけをお話ししたいと思います.実はこのテーマ,退職をした8月20日以降ブログメイルなどで反響がとても大きかったんです.そこで,この退職,病院を辞めたわけの真相をお話ししたいと思います.


■第一章■ 『突然の退職』


私が,約5年務めた病院を辞めたのは,8月20日のことでした.


退職後,本当にたくさんの方からメッセージをいただきました.コメント,メッセージくださった方,この場を借りてお礼申し上げます.


本当に,ありがとうございます.


この退職,ブログを毎日欠かさず見てくださる方々からは,「なんとなく予感していました」というメッセージやコメントをいただきました.そして,「いよいよ新しいプロジェクトが始まるんですね」とか,「なんか,ホッとしました」とか,「正しい決断だと思います」とか,「新しい時代が始まるんですね」・・などなど,非常にポジティブな内容のメッセージや,メイルをたくさんいただきました.


一方で, 「何があったのか?」とか,「病院とうまくいかなくなったのか?」とか,「部下や上司とうまくいかなくなったのか?」などなど,心配する声がとても多かったです.


退職に際して,これらのことが全く要因でないわけではありませんが,大きな決め手となる内容ではありませんでした.


つまり,何かあって辞めたわけではありません.


そして,はっきりしていることは,この退職は突然ではないということです.


実は,この退職は,今年の3月,4月から具体的に動いていた結果なんです.


もっと言うと,病院を退職して,次の新しい展開を模索し始めたのは,昨年の秋頃からです.だから,約一年くらいの計画だったんです.


なので,この退職,病院に不満があったとか,病院が嫌になったとか,MSWが嫌になったとかじゃないんですよ.


◆◆◆


昨年位から自分の新しい表現の場を模索していたんです.自分だけにしかできないこと.私らしい活動や表現の方法って何なんだろうって.


~自分らしさって何だろう


思い返すと,30歳までの私は,闇の中を大きな声を叫びながら全力疾走をしていたような状態,でした.見た目とか,かっこよさとか,他人からどう思われているかなんて,どうでもよくて,目の前にあるものをただ着実に,ただ誠実にだけやってきました. 精一杯でした.あと,生意気でした.今の自分から,その時の自分を見ると「生意気」ですよ.でも,そんな生意気な私を先輩や,先生方が可愛がってくれました.支え,教えてくださいました.


だから私も,先輩方や,先生方の期待にこたえようと,『全身全霊』.文字通り,身も,心もすべてを投じていました.この時を知る友人からは,「何かにとりつかれているような状態」で,時に「声かけづらい状態」,「生き急いでる状態」だったようです.


確かに,この頃の私は,ただただ夢中だったので,損得とか,「こうすればこうなる」といったような保険をかけて生活も,仕事もしていなかったので,色々な物も犠牲にしてきたし,失ったものもたくさんあます.


なぜそんなにソーシャルワークというものにとりつかれていたのは,わからないんですけどね.きっと楽しかったし,そこが自分の居場所だったんだと思います.あとは,性格なんですよね. 自分で言うのも変ですが,私まじめで,やり始めると夢中になってしまう性格なんですよね.


だから,自分の表現の方法とか,自分のオリジナリティみたいなものって全然なかったんですよね.というより,そういったことを考えてやる余裕がなかったというほうが正しいです.


何しろ夢中でした.毎日毎日たくさんたくさん勉強しました.準備をしました.働きました.


◆◆◆


しかし,30歳を過ぎると,身体や心がついていかないことに遭遇して,頭では分かっているんですけど,それに身体や心がついてこないってことが現実に出てきたんです.


その原因って,勿論身体的,肉体的な問題もありますが,やっぱり,オリジナリティというか,自分自身の独自性とか,個性とか,ソーシャルワーク的に言うと「ストレングス」みたいなものに,着目せず無理に自分の気持ちや,心をけん引してやってきた感があって・・・ やっぱり,自分が好きなこと,自分が自信を持ってできること,自分らしいことじゃないと,うまく表現できないんだなぁ~っていう限界性も感じたんです.


それで,「自分らしい活動をしよう」,「自分らしく生きよう」と,思うようになったんですね.そうしないと,自分の心や身体が素直に動いてくれないと思ったんです.


そのためには,まず,歩みのスピードを少し緩めようと思えるようになったんです.そして,その緩めて,見え,感じられるものを大切にしようと思ったんです.


「よし,そこから始めよう.」


そこから,自分らしさって見えてくるんじゃないかって思うようになったんです.


その結果,30歳を過ぎた頃から,たくさん旅に出るようになりました.旅に出て,五感を使って,見聞きし,感じ,思うことを大切にしようと思うようになりました.私のブログ,旅の話多いですよね.多すぎますよね.因みに,今年,飛行機の搭乗回数70回越えているんですよ(苦笑).


でも,こうやって,旅に行くようになりました. 週末二日間休みができれば,必ずどこかに出かけ,土地の人とふれあい,土地のものを食し,土地の空気や水,自然を身体全体に取り入れました.五感を使って,その土地その土地を感じるようになりました.


ここ一,二年は,「休みが取れれば」ではなく,「休みを確保」したうえで,仕事をすることにしていました.


それで,この旅は,今まで自分が見聞きしてきたものが,いかにいい加減なものなのかということに気がつかせてくれたんです.


そして,東京での生活が,かなり作られたものなのだということ気がつくんですね.更に,東京での生活が,強者の理論やシステムによって形成されていることがよくよくわかるんですね.


東京で,外食するとびっくりするくらい高い.島で食べる5倍以上です.そこに,産業や経済があり,輸送費や,人件費,土地代などがすべて加算された金額なので,これだけの大都市が存在するのだと思うんですけど・・ でもそれって,すっごく非効率な感じもするんです.そして,いざという時,これらのシステムは,非常に脆弱です.


東京だと,高層ビルやホテルのレストランで,今を切り取る音楽につつまれ,何万もするシャンパン空けて,ビルとビルの間から見える夕陽をヒマワリのように,人間が移動する生活.


でも,島だと,広い砂浜と,広い海に,思い思いの場所に座り,波の音につつまれて,200円のオリオンビールを飲みながら,静かに海に沈みゆく大きな夕陽をのんびりと眺める生活. こんな生活に少し疑問を感じるようになってきました.


こんな風にして,価値観が変化する私に気がつきはじめたんです.


つづく


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