ソーシャルワーカーの意図的な言動とは・・・

13 8 月, 2010 (08:12) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療), 後継者育成事業

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夏真っ盛り.それで,元気に,毎日毎日,休むことなく,仕事していますよ.


皆さんいかがお過ごしですか?


もしかしたら,このブログ,帰省先のPCで見ている方もいらっしゃるのではないでしょうか? 田舎(帰省先)の花火大会や盆踊り,お祭り・・・ 非日常ですよね.


でも,非日常って,とても大切だと思います.ちょっと自分に気がついたり,ちょっと立ち止まって自分を見つめることが出来たり・・ とても大切な時間ですよね.


非日常って,不便だったりもするんですけど,その不便さがまた脳にとてもいい刺激になるんですよ.


◆◆◆


昨日,本ブログで,実習のお話をしました.3日,4日目って,一番辛いんですよ~って.そしたら,案の定,電車で二駅寝過ごしたようです.


勿論,遅刻はしていませんから,まったく問題ないのですが・・ やっぱり,疲れが溜まることなんですよね.


実習中の内容は,まったく問題なく,真剣に取り組めていますし,少しずつですが,言語化も出来てきました.ま~まだまだですが,自主全体の半分くらいがもう終わりますので,来週月曜日には中間発表があります.


中間発表では,実習テーマ(研究テーマ)に対する現時点での成果を発表するのですが,基礎・基本となる理論や概念を基に,症例を分析することにしています.


分析の枠組み・概念については,この4日間で,既にパワーポイントを使って説明してもらっていますので,それを基に,症例にあてはめ,考察をしていくこととなります.


明日も実習があるので,日曜日に,一気に準備することとなります.



あと,


昨日は,実習生さんから,中間発表に向けて,まだ全然整理できていないので,どうしたらいいのか? という質問を受けました.


今やっている日々の実習目標が,果たして実習全体の実習目標(研究テーマ)に関連しているのか? それをどのように整理したらいいのか・・・ など心配がありました.


私の指導は,実習日誌をもっとしっかり書きなさい.ということでした.


細かい活動に関する記録を飛ばしてしまうのではなく,一つ一つ丁寧に書いていくことを助言しました.


◆◆◆


例えば実習でこんなことがありました.


回復期リハビリテーション病棟の患者さんで,胸腰椎圧迫骨折で,腰の痛みが強く,リハビリを施行するも,中々その痛みがとれずに,退院3週間前となりました(それまでは,自宅退院で話をすすめていました).


そこで,もともと自宅退院を目標としていましたが,本人と,ご家族と面接を重ね,自宅準備と,老人保健施設入居の二案を同時進行することとしました.


前者は,ケアマネジャーに来院してもらい自宅準備を行いました.後者は,老健施設へ打診し入居の確約を得ました.


で,退院2週間前に,本人と,ご家族と面談し,最終的な決断をしてもらうこととしました.


結論は,「自宅退院」でした.申込みした老人保健施設は,デイケアで活用することとし,入居はキャンセルとしました.



こういう経過の方だったんですが,退院日は決まっていたのですが,退院時間がまだ確定していませんでした.


そこで,ソーシャルワーカーからご家族へ電話をし,退院時間を確認することとしました.


1回目の電話.通じず,留守番電話にメッセージを残します.



ここで,実習生とフィードバックをします.


私から,実習生へ,電話する前にソーシャルワーカーがやっていたことがありますなんでしょうか?


実習生:ケース記録を見ていました.


私:そうですね.他には?


実習生:・・・・



そこで,もう一度,ご家族に電話をします.


電話が通じました.



その後,フィードバックをします.


私:どんな内容でしたか?


実習生:退院時間を確認していました.退院時の書類の話をしていました.施設のキャンセルをしたことを伝えました.(ご家族に分かりやすい言葉を使っていた.ご家族の話すペースにあわせていたなどの観察はなされています)


私:そのほかは?


実習生:・・・・



私:本人の状態のことって伝えていませんか? リハビリの状況とか,病棟での生活の状況とか.


実習生:伝えていました.今日は,リハビリ室から部屋まで歩いたとか.病棟でも車椅子に座って食事をたべれたとか(以前は,車椅子に座るだけで痛くて,食事途中ベットに戻って寝て,また車椅子に座って食べてを繰返していたんです).


私:そうですよね.では,電話をかける前に何をしていましたか?


実習生:・・・・


私:電子カルテを見ていました.そう,本人のリハビリの状況や,病棟での生活の状況を確認していましたよね.


◆◆◆


と,このようなやりとりって,実は,大学の講義では伝えられないんですよね.こういった細かい,ソーシャルワーカーの意図的な行動って・・ 何故なら実際ソーシャルワークをやっている人にしか発想できないんからです.


大学の講義では,「やさしく,ゆっくりと語りかけ,退院に関する不安を取り除きました」みたいことで,終わってしまいますが・・・ 実は,もっと具体的に行動しているんです.ソーシャルワーカーって.


それも,意図的に.



実は,上述の電話,私の後輩ワーカーがやってたんですが,私は他の仕事をしながら,やりとりを見ていたのです.が,後輩ワーカーの行動や思考がすべて分かっているので,1回目の電話の後,意図的に指導をし,2回目の電話を観察してもらったんですね.


2回目の電話で,後輩ワーカーは,絶対,電子カルテで見た情報を家族に話すことが分かっていましたから.


◆◆◆


長くなってしまいましたが・・・ だからこそ,ソーシャルワーカーの細かな言動もすべて,実習日誌に記録しておく必要があるんです.


この記録の集積が,中間発表,最終報告へと繋がるのです.


本日は,実習5日目です. 今日も一日頑張るぞ.


今後ともよろしくお願いいたします.虹(レインボー)をワンクリック.情熱ブログの順位が分かります ⇒ 人気ブログランキングへ


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