非審判的態度の原則 ~バイスティックの7つの原則

6 7 月, 2010 (08:10) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療), 推薦図書, 東京学芸大学

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昨晩の東京.スコール物凄かったですね.冠水したところもあったようです.


私は,大学の講義だったので,講義棟で少し雨宿りをしていました.3階の教室が私の講義教室だったので,その部屋から外をぼーっと眺めていました.雨は,ドンドン強くなり・・ 小走りで下校する学生さんもビショビショ.


遠くの空が明るいことだけが,唯一の希望でした.


大体15分くらい雨宿りしていたのですが… 雨が急速に上がり,チャンスと思いバス停へと向かいました.外に出た時には,既に雨は止んでしました.


が,真っ黒い雲が直ぐそこまで来ていたので,昨日はどこにも寄らず,まっすぐ自宅に帰ってきました.


雨が降ったせいか,気温も2~3℃下がり照りつける太陽の暑さからは開放されましたが,湿度は以前高いままでした.


サイパンやハワイのような通り雨.スコールでした.


東京は熱帯化しているんですかね?


◆◆◆


昨日の講義(ソーシャルワーク論/社会福祉援助技術論)は,フィードバックシート(リアクションペーパー)に対するコメントを前半にやりました.この頃,学生さんからたくさんのリアクションをもらいます.質問や疑問,感想や悩みなどなど…


昨日のコメントは,バイスティックの7つの原則の「非審判的態度」について,ソーシャルワーカーは善悪を判断しないという原則に対して,虐待をしている母親や父親は,明らかに「悪」であって,それを両親に伝えることも重要ではないかという,リアクションをもらいました.


一つの方法ではあると思います.


が,現在のソーシャルワークでは,問題(ここでは虐待)を個人の内在に留め,その問題は個人の脆弱性によっておこるものであるとは考えません.何故なら,このような問題の捉え方をした場合の支援方法は,個人の更生・矯正が支援になってきます.更生や矯正によって,問題がなくなるかもしれませんが,時間が経つと,また同じ問題が出現してしまいます.


そこで,ソーシャルワークでは,問題は,個人の問題ではあるが,問題は個人の内在に存在するものではなく,環境との相互作用面に属し,問題の原因は,個人と環境との摩擦によって生じるものであると考えるようにしました.


その場合の支援は,「虐待をした親」ではない①「親」と,②「親を取り巻くすべての環境因」と,③「親と環境の相互作用面に存在する問題」の3つがターゲットとなります.


つまり,このときの①親は,善悪で判断される存在ではないということです.むしろ,パートナーシップ関係であり,信頼関係構築が第一に取り組まなければいけないことです.


昨日の講義でも話しましたが,信頼関係がない場合は,援助拒否いいたる場合が多くあります.例えば,専門家が必要と感じたサービスも,信頼関係がある場合は,導入がスムースにいく場合も,信頼関係がない場合は,サービス拒否に合うことがあります.単に信頼関係だけの問題ではありませんが,「私のことを他人で関係ない援助者が,こんなにも真剣に,純粋に,向き合って,少しでも理解しようと思ってくれている」,「私の体験したことを,体験したことのないこの人(ソーシャルワーカー)が,私の気持ちを少しでも理解してくれている」となり,はじめて援助関係には入れるのではないでしょうか.


ね.だから,非審判的態度って大切なんです.よ.っとコメントをしました.


文面では伝わりにくく,難しいかもしれませんが,昨日は,図式を使って解説をしました.


 バイスティックのケースワークの原則については,一読しておきましょう.

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