時の長さ~便利なインターネット

31 3 月, 2010 (08:00) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療), 推薦図書

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3月最後の日.明日から4月.そして新年度.

相談室内では,来年度への切り換えの作業が急ピッチで進められています.会議日の変更や外来の担当医の変更,病棟野再編成などなど,明日4月から変わることも多々あります.

その準備を急ピッチで進めています.

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今日は,インターネットについて少しお話をして見たいと思います.このブログを読んでいるといった時点で,自分が見たい情報やそれを検索する技術,そしてPCを持っているといったように,大抵のことが出来,余り不便を感じないのではないでしょうか.

このインターネットが普及して,大分便利になりました.今何かを調べたりする時,グーグルやヤフーと言った検索エンジンに気になる言葉(ワード)を入力するだけで,何十万と言う情報が収集できます.

しかし,少し前までは・・ 図書館に行ったり,資料室に行ったり・・ そして,そこで膨大の書物の中からお目当ての情報を引き出して,重たい本を運び,開き調べていました.

大学院で研究していた頃,指導教授や他の教授の方に,今の時代は文献を探したり,情報を収集したりするのが容易になったと言われました.確かにそうですよね.

弊害としては,(1)ピンポイントで調べる為,その過程で遭遇する他の知識との出会いの機会がなくなるとこ.と,(2)収集した情報が適切な情報なのか・・といった情報の質を見極める力が必要となったこと,ではないでしょうか.

確かに,(1)を考えてみると,知りたい情報をピンポイントに見つけられたとしても,そこに至る過程で得られる情報は,すべて削がれてしまっているので,もしその過程を更に知りた場合は,やはり後戻りしながら,削がれたものを拾い集める作業をしなければなりません.

しかし,研ぎ澄まされた情報から,その削がれた情報を拾い集めることは用意ではありません.例えば,同じ言葉(ワード)で検索してもまったくヒットしないこともあります.

(2)を考えてみると,よくよく調べてみると,まったくいい加減な情報やバイアスや執筆者の価値が強く反映されたものなどがあります.大人になって,自分自身の人格や価値が形成した後で,このような情報を手にすれば,自己判断でその情報を取捨選択できますが,そうでない場合(人格や価値が形成されていない場合),偏った形で物を見てしまったり,世の中を見てしまったりするのではないでしょうか.

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この産業革命前の約百数十年前や,50年で・・ いや30年で,時間の「長さ」って大きく変わったと思います.

具体的には,例えば,移動の時間も短縮しましたし,物事に取り向く時間も短縮されました.これは,人類の発明によって,効率的に「無駄」なものをすべて排除した結果ではないでしょうか・

しかし,人類は,ここにきて,この「無駄」にとても重要なものがあるのではないかと,再認しました.今お金になることはすべて,この「無駄」に価値を見出しているものばかりです.

昔は,音楽を聴くとき,CDもDVDもない時代は,馬車や汽車に乗って何時間も移動して音楽を聴いていました.今は,ネットで音楽が変える時代・・ そうなると,音楽の演奏時間も必然的に短くなるものです.

クラシックが長いのはそういう訳なのだと思います.2時間かけてアクセスしたのだから,聴く曲も40分とか,60分とかなんですよね.今は,ネットで「ポチ」ってアクセス・・ 聴く音楽は5分.そして,その音楽の決め手は,アタック(始まり)の5秒が勝負! なんていわれるようになってるんだと思います.

 『大人の時間はなぜ短いのか』 興味深い本です.

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