高齢者の利用できる施設
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病気や怪我をきっかけに,在宅生活から施設へと入居する方もいらっしゃいます.高齢者の介護し異説をいくつか列挙してみると・・
■特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設):常時介護を要する人に,入浴や排泄,介護などの介護,日常生活の世話や機能訓練,健康管理及び療養上の世話を行う施設を言います.通称,「特養」と呼ばれます.基本的に終身施設です.
また,近年,施設内での「看取り」などにも積極的になってきました(各施設ごと「看取り」に関するガイドラインを作成しています)..また,個人のプライバシーやアットホームな雰囲気,個別化された支援を行うために,新設の施設は,ユニットケア(10人前後の人が一つの集団となって生活する方法)が採用されています.
待機期間は,通常,数年待ちです.東京都内などの都心部では,2~3年待ちです.が,緊急度や必要度に応じて,柔軟に対応できるようなシステムを保険者(市区町村)が構築しています.
ちょっと専門的な話ですが,この事業は,社会福祉法の第一種事業のため,国や地方公共団体,社会福祉法人のみが運営することが出来ます.
■老人保健施設(介護老人保健施設):病状や症状が安定している人に,機能訓練や看護,介護その他必要な医療を提供するい施設を言います.この施設は,在宅復帰を目的とする施設のため,入居している人について対処して家庭等での生活が出来るかどうかを定期的に検討します.通称,「老健」と呼ばれています.入居期限は,3~6ヶ月を基本とし,入居者によっては年単位で入居されている場合もあります.
ここ数年,老健は特徴が無く,特養の待機所と化していました.しかし,近年,特養の充実化や有料老人ホーム入居希望者の増大に伴い,この施設の社会的役割や機能について検討されるようになりました.それに伴い,入居直後のリハビリの充実や,医療依存度の高い利用者の受け入れ,看取りなどに特徴をつけるようになってきました.
ただし,この老健はこの数年が過渡期だと思います.場合によっては,定員割れや閉鎖なども出てくる可能性があります.
■介護療養型医療施設:急性期疾患の治療後,長期療養を要する人のための医療施設です.療養病床等を有する病院や診療所で急性期治療を終えたあと,中・長期的に療養を要する人に対し施設サービス計画(ケアプラン)のもと,療養上の管理,看護や医学的管理下の介護や機能訓練,その他必要な世話を行う施設です.
この施設は,2011年度で廃止と言われている施設です.自民党政権下の時に打ち出された計画ですが,民主党へ政権が変わりこの点が不明確になっています.このまま民主党政権が続けば,2011年は先送りされる可能性はありますが,我々専門家から見れば,当然廃止の方向です.
では,廃止した後のベットはどうなるのかと言うと,①医療型の療養病床となる,②老人保健施設となる,③有料の施設となる,④閉院・縮小,と言うのが考えられます.
注目するところは,②です.老健施設は,たぶん今後,二段階になり,(1)医療型と,(2)介護型へとなっていくと思います.現在の老健は,医療依存度が少しでもあると,入居できない施設がたくさんあります.
が,しかし,先ほども述べましたが,老健施設は,このような利用者を今後受けれない場合,入居者の定員割れか,加算等が付かなくなり,経営事態が厳しくなっていくことが予想されます,
今日は,あまり細かいことは書きませんが,経営者がこの辺りの制度的なことや,未来を先読みする力があるかどうかが,今後の経営に大きく影響を与えます.
以上が,介護保険施設といわれるものです.上述の施設に入居する条件は,介護保険で要介護認定を受けている人です.つまり,要介護①~⑤の方のみで,要支援①,②,非該当の人は入居することが出来ません.
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では,その他,利用できる施設は,グループホーム(認知症対応型共同生活介護)や,有料老人ホームが有ります.グループホームは,要支援者の方も利用できます.また,有料老人ホームには,①介護付きの有料老人ホームと,②介護が付いていない高齢者専用住宅(この場合,在宅サービスを導入していきます.例えば,ヘルパーやディサービスです)があります.
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今日はこのあたりまでにしておきたいと思います.単に高齢者が利用できる施設と言ってもたくさんあるんです.そして,その人の状況にあった施設を選択することが一番重要なのです.
家族の世間体などもあるかもしれませんが,施設へ入居させることを「冷たい家族」と考える価値観は,少なくても都市部ではまったくありません.地域性があるかもしれませんが,施設に入居をさせても,家族が出来ることはたくさんあると思います.
今日挙げたのは施設サービスなので,在宅での生活を支える在宅サービスも充実いしています.
介護保険が導入され10年が経ちました.10年前のあの頃に比べれば,施設の数も,サービスのバリエーションや数も,それに携わるマンパワーも比べものにならくらい充実してきました.
あとは,この星の数ほどあるサービスをどのように分配していくか,ケアマネジャーやソーシャルワーカーの力量が問われます.そして,その最重要な視点が,地域をどのように捉えていくかと言うことです.
今後ともよろしくお願いいたします.桜の木にワンクリック.情熱ブログの順位が分かります ⇒
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