ソーシャルワーク・アセスメント

1 12 月, 2009 (08:21) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療), 推薦図書, 東京学芸大学

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本日5時起床. 昨日とは一転.青空の東京.寒いです.


先週から,ココロの心配と,カラダの心配をするメイルを頂いています.ココロの方は,徐々に回復してきています.が,カラダの方が・・ なかなかよくなりません.カラダが重たいというか・・ だるいというか・・ 疲れが取れないんですよね.


いつも悪化する喉の方は問題無いのですが,鼻とくしゃみが・・ あと,頭痛が・・


仕事と休息のバランスを上手にコントロールしたいと思います.


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昨日は,午前病院勤務.午後から学芸大で講義でした.


昨日のブログでも少しお話しましたが,やはり午前中の病院勤務は,超超超バタバタでした.12時過ぎに病院を出るのですが,出る寸前・・いや,出ながら申し送りをしました.


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で,午後から学芸大の講義でした.本日は,演習の報告をしたいと思います.


演習では,事例を使いながら,面接を行い,面接に必要な技術と知識を習得しています.毎週,ほぼ,各自・各班には課題や宿題が課せられています.例えば,面接を行いますので,その記録(プロセスレコード)の作成や面接時に必要となる知識.例えば,ケースカンファレンスや協働・連携とは何かとか,アセスメントやプランニングとは何かとか,介護保険とは何かとか,医療費の仕組みについてとか・・・ 挙げればキリがありませんが,それを調べてきてもらって,面接の前に発表をしています.


ということで,課題や宿題はたくさんあるんです.


で,昨日は,各班ごと,合計3回やりました面接を基に,アセスメントとプランニングを作成してもらい,発表をしてもらいました.全部で,6班あります.


アセスメントとは,ソーシャルワーク(援助)・プロセスの一過程で,他の過程と密接に関連するプロセスの第二段階です.色々テキストによって,プロセスの過程の整理の仕方が違いますが・・


①インテーク・エンゲージメント(初回・受理)→②アセスメント(事前評価)/情報収集→③プランニング(計画立案・策定)→④インターベンション(介入・援助)→⑤モニタリング(査定・監査)→⑥エバリュエーション(事後評価)→⑦ターミネーション・エンディング(終結)となっています.


ここでは,各段階の詳細の説明はしません.が,アセスメントについて少し解説をすると,


アセスメントとは,収集した情報を基に,それらを整理し,分析し,評価することです.つまり,バラバラに集まった情報を一度整理し,静観すること.次に,その整理したものを何かの枠組みか,理論・アプローチに基づき,分類すること.そして,その分類・分析したものを文章化し,ソーシャルワーカーなりの見立てをつけていくことです.


新人ワーカーの事例研究などのスーパービジョンや指導をしている時,新人ワーカーの多くは,その事例の反省点で,十分な情報収集が出来ていなかったことと,フィードバックしますが,そうではないことが多いです.


つまり,どういうことかというと,情報やたくさんあるのに,その情報が整理まで出来てたとしても,その次の段階の分析・評価までいっていないので,利用者の像がぼやけていたり,平面的にしか理解できていないため,「わからない」「理解できていない」となってしまうのです.


重要なことは,得た情報をいかに分析,評価していくことです.そうすることによって,利用者像の輪郭がしっかりしてきて,立体的にその利用者を理解することが出来ます.


昨日のアセスメントでも,すべての班が,整理の段階までは十分達していました.が,やはり,分析までいけている班は少なかったです.でも,すべての班が,とても真面目に,真摯に取り組んで,発表をしてくれました.初回としては,上出来.上出来.うちの病院のワーカーにも,何名か引き抜きたいくらいです(*来年度の採用予定はありませんが・・).何が良く出来ているかというと,必要箇所のセレクトがしっかり出来ているということです.つまり,のびしろがあるんですよ.ん~.この必要箇所のセレクトが出来ないと,整理どころか,分析も,評価も出来ませんからね.そういった意味で,「上出来」なんです.


アセスメントは,ソーシャルワーカーにとっての見立てなので,ソーシャルワーカーの解釈がそこには必要となります.その根拠となるものが,一つひとつの情報であり,それを解釈した際の根拠は理論やモデルです.


朝からちょっと難しいお話ですが,私は,協働や連携,チームアプローチが叫ばれる現在の援助スタイルでは,各専門家(職)の見立てがとても重要になってくると思っています.つまり,この見立てをもたないものは,チームに不用だからです.そして,他の職種も見えているものをいくら福祉の専門性だといっていてもそれは認められません.


つまり,我々ソーシャルワーカーは,福祉学固有の理論やモデルをもっと大切にして,その意味をもっと理解していかなければいけません.システム理論一つとっても,現代のソーシャルワークを語る上でとても重要な理論です.このシステム理論を知らなければ,「なぜ相互作用や交互作用が重要なのか」すらわかりませんし・・ 相互作用や交互作用という考え方自体がとても素晴らしい考え方であることにも気がつきません.


相互作用と交互作用の相違について説明できない人も多いでしょうし,相互作用を関わりや関係性くらいにしか思っていない人も多いのではないでしょうか.が,しかし,それは,システム理論を理解していないからです.


と,ちょっと厳しい内容ですが,我々ソーシャルワーカーが生き残っていく為に重要なものがアセスメント・見立てなんだ!ってことをお伝えしたいと思います.


あ.大学の講義でもこんな感じですよ.私の講義を受けた方は皆さん知ってますよね.超熱く語ってしまいますし・・ 楽しそうに話しているでしょ(笑)


と,福祉ブログらしくなってきたところで,今日の講義はこの辺までにしておきます.何らかの形で,私の講義受けられるといいですね.部屋の温度も,暖房弱で,自然と2度くらい上がりますよ.


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さて,本日は,一日病院勤務です.朝から面談の予約が夕方までビッシリ入っています.頑張ります.


寒い日が続きますので,皆様も心と身体,大切にしてくださいね.


 『進化するソーシャルワーク-事例で学ぶアセスメント・プランニング・介入・再検討』 お薦めです.学生さんまたは,国家試験受験者は一読しておくことをお薦めいたします.


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