同じ環境下では,システムが修正されない限り,繰り返される.

15 8 月, 2009 (08:04) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療), 推薦図書

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本日,5時起床.朝から仕事をしていました.そして,本日は,お休みです.

これから,またまた,海に向かいます.潜りにいきたいと思っています. 病院スタッフからは,「海から病院に出勤してるんですか?」って言われるくらい日焼けしてしまっています.日焼け止め,勿論塗っているのですが・・・ あまり効果はありません.

さて,本日は,64回目の「終戦記念日」です.このブログで,戦争論や憲法9条についての議論は行いませんが,今日一日は,平和について少し考えたいと思っています.そして,日本人としての私,地球人としての私・・,自分自身についても考えてみたいと思います.

昨日のブログでも,戦争について少しお話しましたが,戦争は誰もが「悪いこと」「いけないこと」っていうことはしっていても,その結論を短絡的に発言することはできません.なぜなら,複雑なシステムであるからです.「行為(戦争)」にいたる,プロセスは短絡的なものではないからです.政治や思想,社会情勢,世界情勢・・・などが複雑に絡み合い,相互に,交互に作用しあって,行われたものだからです.

戦争が起こり,その戦争で行われる殺戮や占領という行為について,原因の根源を探索することは,とても難しいことです.なぜなら,上述のようにシステムの問題だからです.万が一,その悪の源が,わたったとしても,「でっちあげ」である可能性も多分にあります.悪の象徴を意図的に,作り出してしまう可能性があります.

そして,その個人が「罰」を受ければ,一先ず全体の統制が取れます.

しかし,本当のそれが正しいのでしょうか?

私は,日ごろの生活でも仕事でも,思うことは,原因を究明することは,とても重要なことですが,その原因の所在者を罰することで,ことが解決したという発想は,とても幼稚だと思います.この場合,ほかのものによって,同じことが繰り返されます.

なぜか.それは,システムが脆弱だからです.その環境下では,誰もが,その状態に陥り,ミスをします.

つまり,原因を究明したら,二度おきないようなシステム作りに時間も,お金も費やすべきだと思っています.

我が医療福祉相談室は,個人のミスは,相談室全体の問題として捉えています.ミスをした個人に負担がかかりすぎていないか,システムとして問題はないか,誰もが陥るミスなのか,検証し,修正を行っていきます.

先ほども言いましたが,同じ環境下では,システムが修正されない限り,ほかのものによって,また同じ事が繰り返されます.

話が脱線してしまいましたが,終戦記念日に思うこと・・でした.

黙祷.

  『戦争と平和』 トルストイ(北御門次郎翻訳) 本日の,お薦め図書は,なんといってもトルストイの『戦争と平和』をです.この本との出会いは,父親の書斎の本棚に合った「世界の名作集(小説)」の一冊だった.十代前半は,意味もわからず,その本の圧力に魅力を感じただけだった.もう少し時間が経つと,ただ単純に,ココロのそこから「すごい」と思った.その書斎の本棚から引っ張り出し,出合った本は,ほかにもたくさんある.ドストエフスキーの『罪と罰』,カミュの『ペスト』,セルバンテスの『ドン=キホーテ』,ユゴーの『レ・ミゼラブル』・・・・・・

「恋なんだ.だれかが,お前さんだってこうした恋に陥ることがあるさ,そういったからといって,ぼくは信じはしなかっただろう.これまでに,こうした感情をもったことがない.ぼくの目の前で,全世界が二つの半球に分かれてしまっている.一つは彼女のいる半球で,何もかもが喜びで,希望で,光があり,そしてもう一つの半球,そこはどこにいっても彼女がいない世界なんだ,すべては陰うつで暗黒の世界なんだ(『戦争と平和』より)」

戦争の時代に生きた人々,そして現代に生きる人々,それぞれに,それぞれのドラマが一つずつあるのですね.

【論文紹介】
回復期リハビリテーションにおける患者家族のニーズ精査とアセスメントの考察
–大腿骨頸部骨折患者及び家族を中心に– 『医療ソーシャルワーク 57号』

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