勉強会(事例検討会)の報告
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本日5時起床. 昨日は,帰路中に携帯電話からブログアップ.帰宅したのは,23時半過ぎでした.思ったより移動の疲れはなく,羽田‐自宅のアクセスは,旅を重ねるごとにスマートになっています.無駄が殆どありません.
さて,今私が悩まされていることは,「日焼け」です.日焼け止めだってしっかり塗っていたのですが・・,南国の日差しはとても強かったです.ボートに一日乗っていたことも有るのだと思います.島時間の修正と共に,このヒリヒリ感も落ち着いていくのだと思います.
本日は,一日病院勤務です.既に,相談予約も,ギッシリ詰まっています.
さて,本日は,先日の勉強会の報告をしたいと思います.先週金曜日です.勉強会の内容をブログアップして,旅に出ようと思っていたのですが,他にもやらなければいけないことが多々ありまして,本日になってしまいました.
前回の事例は,30歳代(男性).自閉症.愛の手帳3度・障害程度区分3度のケースでした.日々の「こだわり行動」強くなってきた為,支援について精査・検討することにしました.いくつか例に挙げると,①毎朝の挨拶,②トイレ(これは,他の利用者でも,とても多いです),③手洗いです.更に,長期の無断欠席と報告についても,問題としてあげてくれました.内容の詳細は,説明しませんが,全体の感想としては,母親がとても大切に育ててきたこと,躾がしっかりなされていることでした.その中で,母親も高齢化し,今後に対する不安がるのではないかという話題も上がりました.
今までは,母親からことあるごとに,作業所へのクレームが多々あったようです.利用者本人からの訴えにより,作業所のやり方と母親のやり方,利用者の感じ方に関するクレームです.議論中,「クレーム」という言葉が使用されていましたが,クレームと捉えると,マイナスイメージなので,「改善への提案」と捉えることが重要ですと伝え,『クレーマーは,顧客である』ことをお伝えしました.
しかし,近頃,母親からのクレーム(改善への提案)が少なくなったと言います.理由は,「いい子である息子」が,作業所から指摘があるように,問題行動が自宅でも見られるようになったからです.母親が目撃することがあるからです.母親としては,ショックだと思いますが,逆に,今がチャンスだと思います.一緒に取り組む時期なのです.
取り組みとは,単に,場所を変えるだけではないと思います.勿論,作業能力が高い彼にとっては,企業就労や他の作業所(就労支援型)への移籍も一つの方法です.そのためには,母親の協力も,絶対必要になってきます.
当事者でもあるフロアーの参加者から,『ボロを出し尽くしたところで,最後まで見てもらうほうが「楽」』だと発言がありました.また,家族中の『ボロ』を他のところで出すのは,「しんどい」と言います.
本当に考えさせられた一言です.
また,他方では,彼に対する支援方法についても考察しました.簡単に言うと,ちゃんと褒めているか,ということです.実際は,褒めるより,注意することが多いようです.このことを事例提供者が言語化したことが重要だと思います.「もっと褒めようと思う」と支援方法を修正することが出来ました.
更に,この作業所では,タイムテーブルがあるようです.このタイムテーブルは,他の利用者も共有します(これに従わない利用者もたくさんしますが,それは臨機応変に対応します).そして,そもそも,彼の為につくられたものなのです.頻回に作業中,トイレに行くことに対する対策です.10時半,お昼,14時半と,トイレタイムを決めたようです.
これについて,逆に,この「縛り」が,「こだわり行動」を強化しているのではないか? と言う話になりました.事実,彼は,常に時間を気にしているようです.このことから,徐々にではあるが,この「縛り」を解き放っていったらどうだろうかと言う意見も出ました.
結論としては,①褒めることをもっと多くする,②挨拶の意味をもう一度検討する,③「縛り」を解き解いてみる,④単語レベルの視覚的支援から文章(物語)レベルの視覚的支援への移行の提案,⑤母親も巻き込んで今後の支援計画を検討するなどなどが,整理できました.あと,少し難しい議論ですが,知的障害者分野の支援が「教育(養護学校)」から「介護」へと一足飛びに移行する現在のプログラム(システム)についても,少し話し合われました.
雑駁なまとめとなってしまいましたが,報告いたします.いや~今回も,とても充実した勉強会でした.参加者の皆様,お疲れ様でした.
さて,今日も一日,フル回転で頑張るぞ! 今日も暑くなりそうですね.
『知的障害をもつ人の地域生活支援ハンドブック』
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