共感の準備~部署内勉強会
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本日5時起床. 昨日は,一日病院勤務でした.会議がとても多い一日でした.会議もソーシャルワーカーにとって重要な仕事の一つです.
その後,月一の部署名勉強会でした.昨日は,8月に実習に来る学生さんも参加でした.学生さんには,実習テーマや実習の目的などを発表してもらいました.いよいよ実習の準備が本格的はじまってきました.実習は,とても大変ですが,それを乗り越えた先には,大きな収穫があります.今回の実習さんは,とても頑張り屋さんなので,余り無理しないようにして欲しいと思いますが,たくさんたくさん学んでいって欲しいと思います.教育体制・環境は整っている医療福祉相談室です.
次に,ソーシャルワーカーの二人がそれぞれプロセスレコードを利用して,発表しました.本年入職のソーシャルワーカーは,あるクライエントとなかなか信頼関係が構築できないことに悩んでいました.「話し方が下手なんじゃないだろうか」,「説明が回りくどいからではないだろうか」,「嫌われているのではないだろうか」・・・,などなど,自問自答していました.
私の方から,「単にクライエントに共感できてないからだよ」と,助言しました.そこで,今度の勉強会で,この事例を発表してみだらどうだろうかと,提案しました.更に,「Anticipatory Empathy : 共感の準備と心のストレッチング」をしてみてはどうだろうかと提案しました.ここでは,詳細の説明はしませんが,「Anticipatory Empathy : 共感の準備と心のストレッチング」とは,①同一化(クライエントの中に入り込む),②取り込み(自分の人生にクライエントと同じことが起きたらどうか),③振り返り(今までで,一番近いと思える経験や体験は何か),④デタッチメント(クライエントの状況から一歩はなれてみる)から成り立ちます.これらの一つひとつを行っていきます.
とても詳細に,繊細に描写されていました.少しでも,クライエントの気持ちに寄り添いたい,理解したい,ということがしっかり伝わってきました.最後に,「私が想像した気持ちのごく一部でも,クライエント自身が思っていたのなら,まだまだ足りないかもしれないが,寄り添えたのではないかと思う」と,発表者のソーシャルワーカーは締めくくりました.私からのコメントは,「想像したこと,すべてをクライエント自身は思い,考え,悩み,苦しみ,嘆き,それでも希望しているとおもいますよ」と助言しました.今回の発表は,本当にとてもよく出来ていました.やっと,彼女も実力を発揮してきました.それを信じて,知っていて採用したのですから,まだまだ延びシロがあります.もっともっと伸びますね.
次の発表は,二年目のソーシャルワーカーです.私の面談の冒頭部分をプロセスレコードでまとめました.これもまた,日頃から細かく指導しているので,描写がとても詳細です.この発表の目的や主旨は,いくつか論点はありましたが,先入観とアセスメントの違いでした.彼女の方は,ある意味,自己覚知的なことに取り組んでいます.自分の思考が客観なのか,それとも主観なのか.先入観なのか,アセスメントなのか.
私からのコメントとしては,事前の情報などに強く引かれてしまい,自分の価値観のみで憶測することは危険であるとお話しました.しかし,それもまた一つの情報であり,その情報の積み重ねが,アセスメントとなるので,一つひとつ丁寧に吟味し,主観なのか,客観なのかを点検しながら構造化していけばいいとお話しました.アセスメントにエビデンスを持たせる為には,この情報をとにかく積み上げて,積み重ねていくこと.この連続なんです.
以上,約2時間の勉強会でした.時間が足りないくらい盛りだくさんの内容でした.勉強会大切ですね.『継続は力なり』です.痛感します.
その後は,いつもどおり飲み会でした.今回は二子玉川でワインをいただきました.二件ほど,こちらでセレクトして予約をしてみたのですが,どこも一杯.結局,いつもどおりクレジットカード会社にお願いして,席を確保してもらいました.お腹一杯に食事も,ワインも頂き,帰宅したのは午前0時でした.
本日も,一日病院勤務です.今日は,面接・面談の予約がたくさんはいっています.
『援助技法としてのプロセスレコード~自己一致からエンパワメントへ』
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