学芸大講義 フィードバック
福祉・介護ブログランキング←いつも,クリックありがとうございます.
本日,5時起床.寒い朝ですね.実は,私,冬,ダメなんです.寒がりでして・・.毎日,南の島に行きたいと思っています.ううぅ~さむい.
昨日は,午前病院勤務,午後から学芸大で講義でした.
講義のフィードバックを少ししてみますが,3年生を中心とした,社会福祉援助技術演習では,「人と問題の捉え方」と題しまして,「ストレングス」について事例検討,グループ討議,講義を行いました.そこでは,支援や援助というと,どうしても本人の抱えている問題や問題点に着目し,それを改善するといった視点を持ってしまうが,現代のソーシャルワークでは,抱える問題や問題点もしっかり査定するが,それだけでなく,本人の持っている力.即ち,ストレングスに着目して支援を行っています.このことは,社会福祉の勉強をしている全ての人は周知のことと思います.が,ストレングスとは何か?と,問われると途端に黙ってします.「力」,「力点」,「本人の強み」であることはわかっているが,具体的にそれを表現できません.そこで,今回はストレングスとは何か,具体的にどのようなことをストレングスというのか,について演習授業を行いました.
授業では事例を使って,まず①問題点を列挙してもらい,次に②プラス面を列挙してもらいました.多くの人が,ストレングスとは,②のプラス面であると思っているかもしれませんが,そうではありません.
ストレングスとは,単に表面化される「プラス面」だけではなく,問題の背景にある隠されたクライエント(本人)の取り組み能力やその問題の背後にある価値ある行動を証明することです.そのために,①問題点として列挙したものをもう一度丁寧に考察し,「問題」,即ち「弱点」を「力点」へと思考を変化することが重要なのです.つまり,意味づけの作業なのです.
このことを示すものとして,福山(2005)は,以下のように述べます.*福山先生は,私の大学院の時の指導教授です.
「クライエントは問題を抱えたなら、必ずそれと取り組む努力をしている。その努力に焦点を当て、具体的な取り組み内容と努力を列挙していく。問題点の背後にある隠されたクライエントの取り組み能力を見る。列挙された問題点を一つひとつ丁寧に考察し、その背後にある価値ある行動を証明する。問題点として列挙したものすべてに、クライエントが取り組んだ努力の数がある。」(福山和女 『ソーシャルワークのスーパービジョン』p225)
以上のように,ストレングスを解説し,最後に①の問題点と列挙してもらった「弱点」を「力点」へ変更してもらいました.これが,ストレングスなのです. フィードバックシートでも,多くの学生さんが,ストレングスは用語として知っていたが,具体的にそれを理解していなかったという感想・意見が多くありました.
事例を通して,ソーシャルワークの援助過程が丁寧に解説されています.次に,2年生を対象とする援助技術論では,前回に引き続き,「理論とアプローチ」について,解説をしていきました.これは,ソーシャルワーク援助過程の特にアセスメントとプランニング(インターベンション)に関連することです.つまり,アセスメントとは,収集した情報を整理,分析,評価する作業であるが,その作業工程で,「理論」が重要になってきます.つまり,その人(環境)や問題を,どのような理論的枠組みで整理するか,分析するかということです.また,そのアセスメントをもとに,具体的な支援方法を検討し,計画していきます.そういった意味では,この理論やアプローチはとても重要な知識となります.フィードバックシートでは,予習をしてきている方,本を買って自主学習を進めている方・・いられます.私が,このブログで紹介した本を丁寧に読んでいる方もいらっしゃいます.授業でもお話していますが,本をじっくり時間をかけて,読むことなんて今しかできないことです.時間を有効に使ってくださいね.もし,本を読んでいてわからないことがありましたら,フィードバックシート等でにでもいいので質問ください.お答えします.
今日紹介する本は,読み物としては,事例を読み進めていくものなので,面白いかと思います.ただ,内容が若干,難しいです.でも,この本は今回取り扱った理論やアプローチをもとに事例をまとめているものなので,とてもよい本です.推薦します.
理論やアプローチを事例から学ぶことができます.授業のフィードバックになってしまいましたが,学芸大以外の方にも重要なお話でした.本日は,一日病院勤務です.
ここからはお知らせです.当センターで,社会福祉士合格勉強法を企画しました.試験前約2ヶ月を切った今こそ,この時間こそとても大切.この2ヶ月を制したものが,合格します.際しまして,当センターで,正しい勉強法や効率的な勉強法について,講習会をします.
興味がある方はこちらをご覧ください>>社会福祉士合格勉強法
このブログの順位へ←今後ともよろしくお願いいたします.ランキングもわかります.
*ブログに関するご質問・感想はこちら blog@tsuyukis-support.sakura.ne.jp