保育士の専門性~社会福祉学の視点

9 10 月, 2008 (18:44) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療), 東京保育専門学校

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本日,二回更新です.移動が多かったので,とても疲れました.


さて,東京保育専門学校での講義の復習です.昨日・本日の授業ともほぼ同様の授業内容でした.昨日の二部二年生は「児童福祉」,本日の一部一年生は「社会援助技術」と科目も,テキストも違いますが,同じビデオを利用して,保育士の専門性やストレングス(本人の持つ能力・力点)視点,自己決定の支援について学習しました.


まず導入部分で,子どもとは,どの様な存在なのかについて整理ました.整理すると,①一個の独立した人格であること.そして,②受動的権利(誰かに何かをしてもらう権利)と同時に,能動的権利(自ら欲する権利.個性を発揮する権利)も有する存在であること.更に,③成長発達する存在であり,それを家族や社会から適正に保障されるべきこと,が挙げられます.


これを前提として,ビデオを視聴する視点として,以下の三点を挙げました.①子どもの持つ能力を最大限引き出す(生かす)支援や保育士の対応の観察.②子どもの自己決定や能動的権利を守るために保育者がどの様に対応していたかの観察.③保育者の専門性とは何かの観察.


ビデオを見てもらった後に,これらの点について解説を加えました.①については,「子どもを信じる」という支援もあるということ.②については,「待つ」という支援もあるということ.また,自己決定とは,ただ,自由に選ばせることではなく,必要に応じて,支援者が選択することへの手助けをする必要があることを説明しました.例えば,場合によっては,100ある選択肢を5つに絞る役割もあるだろうし,背中を押してあげるという役割もあることを説明しました.③については,専門性とは,言い換えると「独自性」であり,つまり,「保育士にしかできないこと.できない視点.できない関わり・支援」であること説明しました.「流石,やっぱり,保育士だから・・・」といわれることが,ある種の専門性なんだと伝えました.これらの三点は,実は社会福祉を学ぶ上でとても重要な視点です.そして,とても難しいことも言っています.今日すぐに習得できるものではなく,徐々にこういった社会福祉学特有のものの捉え方,考え方をお伝えして行きたいと考えています.


最後に,「遊ぶ」「食事を食べる」「洋服を着替えさせる」・・・などの直接的な支援と共に,「時間や場所(空間)を保障する」「環境を整備する」といった,ある種間接的な支援も保育士にとっては重要な支援なんだということをまとめて授業を終えました.


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