生老病死
いきなりの漢字タイトル&難しい言葉・・・で始まりました.
「生老病死」.しょうろうびょうし,と読むのですが,これは仏教用語で,「生まれること」,「老いること」,「病むこと」,「死ぬこと」の四つの苦を表した言葉で,人生における免れない四つの苦悩のことです.これを四苦といったりします.そうです.あの「四苦八苦」の「四苦」です.では,残りの四苦は?というと・・・. 愛別離:「愛する人との生別」.怨憎会:「会いたくない人と会うこと」.欲不得:「欲しいものが得られないこと」.五陰盛:「心身の働きが盛んで,調和がとれないこと」です.この四苦と「生老病死」の四苦を合わせて八苦といいます.
さて,今日はこのような話をするわけではないんです.今回また,推薦図書を!是非一読ください.色々な側面から考えさせられる本です.その本は,梅谷薫著『小説で読む生老病死』(医学書院)です.この本では,皆さんが知っているような小説を本に,人の生,老い,病,死を考察しています.例えば,遠藤周作氏の『海と毒薬』,深沢七郎氏の『楢山節考』,山崎豊子氏の『白い巨塔』,山崎章郎氏の『病院で死ぬということ』などなどがあります.これらの作品は一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?これらの作品自体もとてもすばらしい作品です.もし時間がある方は,これらの作品も是非一読してください.
私たち福祉の専門家は,生,老,病,死のすべての苦の場面に同席します.そういった意味では,こららの四苦について,ある程度自分なりに一度考えておく必要があるのではないでしょうか.答えを出す必要はありません.いま自分で感じることを大切にしてほしいと思います.
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