時は人を変える ~あなたはこの一年で何が変わりましたか?

29 1 月, 2011 (08:33) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療), 後継者育成事業, 推薦図書, 講義・公演・講習

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本日は,土曜日ですが,一日病院勤務です.


さて,今日は,昨日行いまいました事例勉強会の報告をしたいと思います.


第24回目の勉強会でした.昨日の参加者は,残念なことに,とっても少なかったんです.自分のプライベートな時間を削ってまで,勉強をする人は少ないんですね.


でも,こう考えると,一日10分でも,30分でも,月に一回(90分程度)の自己研鑽をする人と,そうでない人の差がドンドン開いていくのも納得がいきます.


自己研鑽や,勉強をしないで,今の生活に不満や,今の状況に不満を感じている人は,ちょっと,自分自身が変わらないと,今の生活,今の状況を打開し,変わることは出来ないですよね.



昨日の事例は,過去に二回,今回で三回検討した事例なんです.一番最初に発表,検討したのが平成21年2月27日なんです.それから,丁度二年.


この事例のAさん,そしてAさんの母親・・・ この二年ですっごく変化したんです.実際のAさんの行動や状況は変動し,よかったり,悪かったりしますが・・・ 明らかにAさん,そしてAさんの母親は大きく変化しています.そして,この事例を二年間粘り検討し続けている事例提供者の方も,そして,この勉強会を牽引する職員の方も・・・ この二年で大きく成長しています.


時と言うものは,残酷なもので,この二年で人をこんなにも変え,差をつけてしまうんですね.


ちょっと皮肉っぽい言い方ですが,Aさんやその母親はこの二年でこんな大きな変化や成長を遂げましたが,それを支援する援助者は果たして,援助者として成長しているのでしょうか? 


昨日の勉強会でもベテランの援助者さんから,「時代や利用者の成長にあわせて,私たち援助者がドンドン成長し,変化しなければ対応できない.それを,利用者の能力のせいにしていないだろうか.10年前うまく言った方法が,現代に通用するかといえば,やっぱりそれは違う.ドンドン変化していくもの」ってね.


◆◆◆


さて,勉強会のフィードバックをしましょう.


事例は,Aさん(男性 40歳代 愛の手帳3度,区分認定3).


事例はもう少しボリュームがありましたが,今日はある場面だけを紹介したいと思います.


利用者のAさんが,職員に手を上げてしまったという場面なんですが・・・ この場面で共有したことは,職員同士のコミュニケーション不足でした.


つまり,常に最新の情報を職員同士が共有していることの重要性を確認しました.常に最新の情報を共有することで,問題解決が迅速になります.この検討の際も,事例として,朝調子がよかったのに,公園清掃の時あるトラブルがおき,それを申し送りしないまま,その後のかかわりで朝と同じ調子で職員が対応して,パニックが起きたとか・・・. これは,完全に情報共有がなされていない,コミュニケーションが取れていないがために起きたことです.


今回のAさんの他害もまさにその結果起きたこと.常にアンテナを張って,変化する状況を評価し,他の職員と共有することが重要です.



さて,この他にも,支援方法として,援助者が大きな声を出しいて注意したり,危険を伝えたりすることがありますが・・・ その場合の利用者の反応は,更に大きな声になり,大きな行動となります.そして,それをコントロールするために,援助者は更に大きな声を張り上げ,大きなアクションを起こします.そうなると・・・ もうことは収集がつかなくなってしまい,パニックで,他の利用者さんも落ち着かなくなり,その場は修羅場と仮してしまいます.


相手のペースに合わせて,じっくり,ゆっくり,目を見て,間を取って伝えたほうがいいことが殆どです.


もうひとつ,以心伝心とうこともはなしました.援助者の心の乱れや余裕のなさは,そのまま利用者に伝播するものです.利用者さんが落ち着かないときは,まず自分を見つめなおしてみてはいかがでしょうか??



あと,作業所では,ある程度の作業や仕事を課しますが・・・ その際,利用者さんをどのように援助者は見ているのでしょうか? 「利用者」でしょうか? 「部下」でしょうか? 「同僚」でしょうか? 「チームメンバー」でしょうか? 


援助者の方は,是非この点を自分に問いかけてみてください.


では,一般的に仕事をする際,必要なもの,重要なことは何でしょうか?


それは,自由裁量権であり,責任であり,満足や自己実現,もしくは対価や評価ではないでしょうか.


では,皆さんは,利用者さんに,どれを保障していますか?


満足や対価・評価については,意識している作業所や援助者も多いのではないでしょうか?


では,自由裁量権はどうでしょう? 責任はどうでしょう?


私たちは支援場面において,常に対等であることは重要ですが,意図的にコントロールすることも重要です.つまり,マネジメントすることですよね.そして,チームメンバーでも,同僚でも,部下としても・・・ どのように利用者を捉えても,感謝の気持ちや協働の精神は出てくるはずです.特に,作業所などでは,仕事の評価は,お金ではなく,満足や自己実現で感じるものだと思います.


そのための声かけをどれ位意識して行っていますか? あなたの言葉がけで,利用者さんのやる気を減退させてしまっていませんか? あなたが,会社の社長であったら,利用者さんにそのような言葉かけをしますか?



と,もっともっとたくさん討議したんですよ.


例えば,集団と個人に関する考え方では,個別支援計画についての議論もしたり,集団から個人へではなく,個人から集団へと言う思考(これは参加していない人には分かりにくかもしれませんね).区別や差別,そして独自性と個性(これまたちょっと抽象的ですね).精神科医へ病状を伝える時の注意点(自分で症状を伝えることが出来ない場合は,必ず通訳者を介して病状を伝えることになります).Aさんと他の利用者との交互作用と,その作用面に介入している援助者の意識化などなどたくさんの議論が出来ました.


以上,簡単ですが昨日の勉強会のご報告となります.


あ.その後は,少人数でも,打ち上げ,飲み会には行きましたよ.この頃のマイブームは,「熱燗」なんです.日本酒が好きな方からは「邪道」といわれてしまうかもしれませんが・・・ この寒さには勝てません.そして,熱燗,旨いですよ!!


◆◆◆


最後に,社会福祉士の国家試験のお話を.. 昨日,勉強会に参加していた職員さんにも社会福祉士の方がいます.つまり先輩ですね.


給料面や待遇面では,不十分な職場でも,目をキラキラと輝かせて仕事に誇りを持ってやっています.もちろん,仕事のやりがいって金銭的な対価かもしれませんが・・・ 長く続ける原動力は,「自己実現」「満足」「やりがい」だと思います.


受験生の皆さん,社会福祉士を取った時のことを強くイメージして,その必要性はあなた自身が一番分かっていることだと思います.


明日が本番です.最後一日を有意義に過ごしてください.本日,お休みをもらっている方も多いかと思いますが,緊張感を持って一日を過ごすことをお薦めします.


それでは,受験生の皆さん,ラストスパート頑張ってください.


けあサポでは,明日解答速報を出します.私も,そのお手伝いで,昼間から出版社の会議室で,皆さんと同じ問題をカリカリときますよ.


◆◆◆解答速報◆◆◆


社会福祉士:http://www.caresapo.jp/shikaku/shakai/sokuhou/index.html


介護福祉士:http://www.caresapo.jp/shikaku/kaigo/sokuhou/index.html


精神保健福祉士:http://www.caresapo.jp/shikaku/seishin/sokuhou/index.html


 現状を変えたいと思っている人は,自分が変わらなければ,周りの環境も,生活も,状況も,日常も変わりません.ただ,一歩踏み出し,ちょっと自分が変わるだけで,世界が大きく変わってきます.さあ.その一歩を今踏み出しましょう.

◆◆◆


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