セツルメント運動
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昨日は,大学で講義でした.
援助技術演習では,現在,「自己理解」「自己覚知」のトレーニングをしているので,自分を見つめ,自分を語り,自分を知ることをテーマに,色々なグループワークをやっています.また,自分を語るにしても,他者を語るにしても,適切な用語を使用して説明することの重要性も伝授しています.語彙力もそうですが,その時々で適切な用語を選択して,使用する・・・
日常生活では,あまり気にしないかもしれませんが,ソーシャルワーカーや援助者は,一言一言に責任と,その重みを感じながら,言語化しています.
適切な用語が使えない,無神経なソーシャルワーカーには,クライエント(患者さんや,その御家族,利用者)はつきませんし,信頼関係を構築する事は困難です.
よく非言語,つまり身振りや手振りなどが印象の70~90%を占めるといわれることもありますが,事実非言語はとても重要ですが,日本人は,身振り手振りより,やはり「言語」を重視すると思います.そういった意味では,言語コミュニケーションをとる場合は,「言語」ってとても大切ですよね.筆談という手段を使ったとしても,それは同様だと思います.
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次に,援助技術論(ソーシャルワーク論)では,ソーシャルワークの成り立ちや変遷を整理しています.視点としては,①福祉観や援助観がどのように変化したのか,②個人と環境とをどのように捉えてきたのか,③問題をどのように捉え,考えてきたのか,を軸として1900年~現在までの歴史的変遷を見ています.
が,まだ,1900年初頭のCOS(慈善組織協会)と,セツルメント活動・運動,リッチモンドの紹介が終わっただけ.
昨日は,セツルメント運動の詳細の説明と,リッチモンドの紹介までをしました.その際,個人と環境とをどのように捉えていたのか,問題をどのように捉えていたのかを整理しました.その当時,個人と環境とは完全に別物で,これらが相互に作用しあっていたという思考自体がなかったので,現代人にそれを説明する事はとても大変なことです.
相互作用(システム)理論という考え方がなかった当時は,原因帰属理(論)型の思考をしていました.つまり,出来事の原因をある特定のものに求めていくことです.この原因帰属理論は,もう少しいっていて,この理論には大きく分けて,「人が原因を推測する過程を明らかにしようとするもの」と,「推測された原因に続いておこる行動や感情について理解しようとするものとがあります.
特に,前期のCOSや,セツルメント活動は,COSは個人に対する関心が高かったですし,セツルメントは社会や環境に対する関心が高かったです.そのため,COSは個人の変化に着目をし,個別訪問調査を繰り返しました.セツルメントは,社会改良や社会の変革に着目し,社会活動や地域活動,グループ活動を主たる活動としました.
リッチモンドは,COSから出てきた人ですが,リッチモンドは,個人と環境両面を見ることの重要性を解いていきます.とはいっても,そういう思考を明らかにするのは,もう少し先の1920年代になってからなんですけどね.
ということで,昨日は,ここまでやりました.来週は,リッチモンドをじっくりやりたいと思います.
リッチモンド予習して置いてくださいね.
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