ソーシャルワーク教育の難しさ

2 10 月, 2009 (08:09) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療), 推薦図書, 講義・公演・講習

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本日,5時起床. 体調はかなり回復してきましたが,何となくカラダが重たいです.


昨日は,病院の仕事はなく,講義だけでした.午後の「医療福祉論(保健医療サービス論)」では,私が入職して2年目のケースをお話しならが,医療ソーシャルワーカーの仕事を理解してもらいました.先週のフィードバックシートを見てみると,医療ソーシャルワーカーのイメージがつかないというコメントが多かったので,今回は,医療ソーシャルワーカーの具体的な仕事を事例を使って解説しました.


少しは理解が進んだようです.


少し悩んでいることは,大学の風潮なのか? 講座の取り方が,社会福祉士取得のために必要・不要かという価値基準なのです.フィードバックシートの質問や授業後の質問でも,同様の質問が多く,「社会福祉士の受験の為には必要と聞いたが受講する必要があるか?」という質問もあります.


私の個人的な意見としては,試験取得のための対策講座ではないので,それだけを目的にしているのであれば受講する必要はないと思います.


現在,福祉の教育の現場では,福祉を学ぶ学生さんの減少や福祉の仕事の仕事環境の劣悪化が言われています.そういった中で,いかに社会福祉学やソーシャルワークを伝達・伝授していくか? が,課題となっています.例えば,「社会福祉士養成教育」,「ソーシャルワーカー育成教育」,「社会福祉教育」といった3つの連続する教育をおこなっていますが,このあり方についても再考しなければならない時期にきているのではないでしょうか.


もちろん,学生さんには,国家資格を取得して欲しいですが,それだけを目的にしているのであれば,大学まで通学する必要があるのか? と思ってしまいます.やはり,私自身は,大学教育では,もっと広域な知識や技術,倫理などを学ぶ場だと考えています.


我々教員は,受験対策の予備校の講師ではないのであって(勿論,国家試験対策の授業も大切です),教員を道具としてうまく使って欲しいと思います.教員と呼ばれるからには,それぞれの専門分野を極めている人たちばかりですので,興味があることについては,まず自分で調べ,それでも疑問に思うことを,我々教員と共に議論して欲しいんですよね.


私は,学生さんと共に,考え,悩み,現在ある理論や知識,技術をもって最善の方法を一緒に模索したいと考えています.


以上は,あくまでも私の個人的な見解ですが・・


さて,現場に戻って,本日は,一日病院勤務です.また,今日も面接をバリバリやりますよ.一期一会.


 『日本のソーシャルワーク研究・教育・実践の60年」 大橋謙策著


【執筆を協力した図書】
ミネルヴァ国家試験対策 介護福祉士ワークブック〈2010 上巻〉

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