ケーススタディ(事例研究)の重要性

24 7 月, 2009 (08:20) | コラム(ライフスタイル), コラム(介護・福祉・医療), 後継者育成事業, 推薦図書, 講義・公演・講習

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本日,5時起床. 家を出た頃は,空も明るかったのですが,今は大雨です.豪雨です.僅か数メートルの移動でも,直ぐにずぶ濡れになってしまうくらいです.スコールですね.

昨日は,一日病院勤務でした.午前中は,比較的穏やかで,予約面接や記録整理などをして過ごしました.が,午後から一転.予約面接以外にも,幾つかの面接が入り,数本の面接を同時に進行する状態に.こんな時重要になるのが,「集中力」です.人は,集中すると途轍もないパワーを発揮することが出来ます.集中力が増す時の,頭の回転はびっくりするくらい高速です.昨日の午後はそんな感じでした.

その後,早々と自宅に帰り,原稿書きをしました.そのほか,校正に目を通したり,本日の講義の資料を作成したり・・と,あっという間に夜は更けていきました.

ということで,本日は,夜,勉強会です.一日病院勤務の後,事例検討会となります.いつもと会場が違うのですが,いつも通り19時からです.本日取り扱う事例については,昨日,拝見させていただきました.選定した事例も,事例のまとめかたもとてもよいです.ここでは余り細かいことを説明することが出来ませんが,近頃,「こだわり行動」が増してきたことについて,どのように支援・対応していくか.そして,作業能力の高い利用者の「こだわり行動」のコントロールと,企業就労への支援についての事例となっています.

今から勉強会が楽しみです.この勉強会も,今回で11回目となりました.昨年の7月25日が第1回でしたので,丁度一年です.奇遇ですね.でも,続けることに本当に意味を感じます.

第1回目は,事例検討ではなく,事例検討(ケースステディ)の内容についての講義と,KJ法を利用して,日頃の支援や業務で困っていることや悩んでいることなどを整理しました.ん~あの頃が懐かしいですね.

ケーススタディ(事例研究)が重要なことは,周知のことと思いますが,このような機会や場がないのも事実だと思います.そういった意味では,このように,定期的にケーススタディが出来るのは,本当に恵まれた環境なのですね.単一の事例を積み上げることによって,普遍性や一般化に繋がります.根本博司(1999)は,『実践の現実に合わせて様々の介入法を組み合わせて,同類の問題対象群に適用する,そしてその結果から理論を一般化使用とする手続きである』と,事例研究法による理論構築の方法を説いています.

また,W.J.Reid A.D.Smith(1989)は,事例や実践における反復が三度以上おこれば,それは”Systematic replication”だといっています.つまり,事例や実践,事象の積み重ねが理論化へと繋がっていくとまとめています.更に,対象を広げ,同様の介入を試みることで,それが成功すればその理論は,一般化へと進むと言っています.

朝から難しい話になってしまいました.何が言いたいのかというと,このように,現場レベルで事例を丹念に吟味・分析し,支援方法や介入方法を検討すること.更にこれらを積み重ねることで,理論化が進むと言うことです.だから,続けることが大切なんです.

 『初めて学ぶ人のための社会福祉調査法』 根本博司著 大学の卒業論文やレポート等を作成する際に,学生さんにわかりやすく社会福祉調査法を教えてくれる本です.大学院生でも,調査をしっかり学んでこなかった方にとっては,わかりやすく整理されています.

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