「火垂るの墓 -ほたるのはか- 」

27 8 月, 2008 (08:29) | コラム(ライフスタイル), 推薦図書

本日,5時起床.窓の外は,久しぶりの太陽です.久しぶりの日差しにホッとしたのもつかの間,外に出てみると,昨日までの湿気が一気に空へと引き寄せられ,ジメジメし始めてきました.そして,気温もグングンと上がっていくのです.今日は暑くなりそうですね.

さて,今日は,少し映画の話をしたいと思います.私は,なかなか時間が作れず,映画を映画館で見ることが出来ないのですが,今日はこの夏公開されている映画について少しお話をしたいと思います.その映画は,実写版「火垂るの墓 -ほたるのはか- 」http://www.hotarunohaka.jp/です.原作は,勿論野坂昭如氏です.そして,監督は,日向寺太郎氏です.日向寺太郎さんは,1965年生まれの42歳.戦争体験のない日向さんがこの作品の監督を務めています.日向さんも,この映画を撮ることに,一度は逡巡(しゅんじゅん)したといいます.それでも引き受けたのは,自身曰く『知らないからこそ,自分が受け止めたものを素直に表現すればいい』と考えたからだと言います.日向さんの作品としては,このほかに,2005年の『誰がために』があります.この映画は,多発する少年犯罪の事件をベースに,生と死の本質を鋭く問いかける罪と罰のドラマです.様々なことを考えさてくれる作品です.是非,ご覧ください.出演は浅野忠信氏,池脇千鶴氏,小池徹平氏ほかです.


この「火垂るの墓 」は,1988年にスタジオジブリによって作品化されており,多くの方はそちらの印象が強いのではないでしょうか.最後の「サクマドロップ」のシーンでは泪した人もおおいのではないでしょうか.

簡単にストーリをお話しすると.時代は,太平戦争末期の45年6月.神戸全域を襲った空襲で病身の母をなくし,父は出征したまま連絡が途絶えてしまった.このような状況下,清太(兄)は,幼い妹の節子と共に,親戚の家に身を寄せる.しかし,その疎開先では冷たい仕打ちにあい,二人は防空壕の中で生活を始める.二人だけのとても穏やかな生活がホタルの命のように,短く訪れる.このとき,人生は,長さでなく,その瞬間の輝きが重要なのだと改めて痛感するが,戦況の悪化と比例するように,節子もやせ細り,容態も悪化していく.そして,日本は敗戦を迎えるのですが・・・ 

この「火垂るの墓」自体が,とても素敵な作品です.夏休み最後のお出かけに是非.ココロの芯に響く切ない作品です.そして,お忙しい方は,DVDでスタジオジブリの作品を.