勉強会
本日は,午前~15時位まで病院でのワーク.その後,聖マリにて会議がありました.その後,知的障害者を支援する作業所のスタッフの方の勉強会に参加してきました.参加者の年齢は,バラバラですし,大学や専門学校で,福祉教育を受けてきた人,そうではない人,ベテラン,新人などなど,参加者の属性は様々でした.私は,スーパーバイザーとして参加したんですが,まず,初めての方ばかりだったので,自己紹介をし,その後本題へと入りました.
今回は,事例検討会や勉強会の意義について講義し,その後,参加者の皆さんが,「実際支援や仕事をしている中での『困難』」をKJ法を活用して,整理しました.困難の要素は,たくさんありました.少し例を挙げてみると,コミュニケーション(対利用者,対家族,対職員),処遇や支援方法,支援環境や職場環境,ソーシャルワーク(知識,技術,倫理)などなどが,最終的なカテゴリーとしてあがりました.
皆さんやはり,様々な困難や苦労を抱えて支援していることがわかりました.でも,日頃,他の職員がどんなことに困難や苦労を抱えているのかを知ることは重要ですし,それを皆で共有することも重要だと思います.とても有意義な時間だったのではないでしょうか.そこで,やはり,このような困難を放置していることはよくない.皆で共有することが出来たのだから,今度は皆で最善の対処や支援を検討する場を設けた方がいいのではないか.つまり,それが事例検討会なのです.とまとめました.実際の感想としても,自分の思っていることを言語化できたことがよかった.すっきりした.なんていう感想もありました.参加者の皆さんありがとうございました.
少しないようですが・・・ 正しい支援・対処,間違った支援・対処なんてないんですよね.なぜなら,支援や対処は正しい・間違ったという価値基準で判断するものではないからです.ただ,そのとき最善の方法や支援・対処は検討することはできるのではないでしょうか.事例検討会の目的は,この最善の方法を皆で検討することに醍醐味があります.あと,事例検討会は,事例提供者の『あら捜し』のではありません.つまり,その場面やその事例でどのようなことに留意する必要があるのか,どの理論やアプローチが有効なのかなどなどを丁寧に整理する場です.事例は,本当に多くのことを教えてくれます.
次に事例検討をするためには,事例を作らなければなりませんが,コツは,日頃の臨床から「意識」して支援行うことです.このことは,非常にいい習慣だと思います.何故なら,常に頭を使って支援をするからです.このときはこうした方がいいかなぁとか…考えるからです.
事例の分量については,何もインテークからエンディングまでの長い事例ではなく,一場面を切り取っただけのものでもかまいません.その場面をじっくり検討することのほうが重要です.よく事例検討会なんかに参加すると,事例提供者が60分とか,90分とか話して,最後の20分くらいで検討するようなスタイルがとても多いように思います.これでは,検討会というより,発表会になってしまいます.20分程度だと,観想を言って終わりになっちゃうんですよね.「とてもよくまとめられていました」とか,「興味深い事例でした」とか…これでは,折角集まった意味がなくなっちゃいますよね.
あとはやはり,スーパーバイザーを付けた方がいいと思います.仲間でやると,感情や根拠がない納得・理解になってしまうからです.スーパーバイザーは,事例が何を語ってくれているのかを意図的に示すことが出来ますし,適切なアドバイスやその場面に必要な知識や理論,アプローチを提示してくれるからです.そう考えると,事例発表(20分~30分)-事例検討(40分)-講義とまとめ(20分)で構成するのがいいのではないでしょうか.
私の,事例検討会のこのように進めていきます.ぜひ,皆さんも職場内,部署なんで,小さな勉強会でもいいので,事例や支援場面の検討をしてみてください.勿論必要があれば,私をお呼びください.お手伝いしますから.
その後,皆さんと,食事会・・・飲み会に行ってきました.色々な話をして気がつくと,0時.また,ブログアップが日付を超えてしまいました.次回の勉強会の日程も決まりましたし,次回は事例検討を行っていく予定です.参加者の皆さんお疲れ様でした.